研究課題/領域番号 |
04640091
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
小川 淑人 東北工業大学, 工学部, 助教授 (60160777)
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研究分担者 |
今出 鉄夫 東北工業大学, 工学部, 助教授 (50085487)
佐川 章 東北工業大学, 工学部, 教授 (00006404)
黒田 正 東北工業大学, 工学部, 教授 (40004238)
佐藤 耕次郎 東北工業大学, 工学部, 教授 (10085491)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 有限群 / コホモロジー / 不変式論 |
研究概要 |
我々の目的は有限群のコホモロジー論を可換環論の一分野として発展させることである。我々の結果を述べるために、コホモロジーの歴史を振り返る必要がある。 有限群のコホモロジー環の概念は、多くの人々の努力の後、1956年にCartan-Eilenbergの“Homological Algebra"として結実した。これを補うのが米田理論である:コモホロジー環の元は加群の多重拡大として実現され、2つの拡大の接続が積を与える。その後1961年にEvensがコホモロジー環の有限生成性を示し、可換環論の一分野としてのきざしが見え始めた。続いて1971年のQuillenは、コホモロジー環のKrull次元が基本可換部分群の最大階数に等しいことを示した。 次に望まれるのはNoetherの正規化であるが、標準的なものは存在しないだろうと長い間思われていた。ところが1989年になってその候補として、Evens-Priddyのuniversally stable elementの環が出現した。彼等はいくつか例をあげているが、コホモロジー環の試金石としてはextra-special群が定着しており、もしextra-special群でuniversally stable elementの環が美しい形をしていればuniversally stable elementの環を標準的なNoetherの正規化と認定できる。 実際、研究代表者はextra-special群の場合に、universally stable elementの環が直交群の交換子群の不変部分環になることを、吉田理論を用いて示した(Tokyo Journal,1992)。これにより標準的なNoetherの正規化が確定し、コホモロジー環論の基礎が確立したといえる。 応用として次のことが考えられる。 1.コホモロジー環において不変式論を中心とする可換環論を展開する。 2.固定されたSylow群を持つ有限群のコホモロジー環を分類する。我々はこの2つの方向で研究を継続中である。
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