研究分担者 |
長澤 壯之 東北大学, 教養部, 助教授 (70202223)
田中 一之 東北大学, 教養部, 助教授 (70188291)
山上 滋 東北大学, 教養部, 助教授 (90175654)
岡田 正己 東北大学, 教養部, 助教授 (00152314)
吉野 崇 東北大学, 教養部, 教授 (50005774)
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研究概要 |
交付申請書に記載した「研究目的・研究計画」のうち第1の項目の有理近似について,および第2項目の特異積分について,の2つの項目に関する直接的な成果は以下の論文1である。第3の項目の作用素環,関数環についての項目およびそれに関連する分野の諸結果は以下の論文2〜6である。論文の番号は裏面の論文記載順である。以下に概要を記す。 1.一般化されたガウスーワイエルシュトラスの特異積分に関する飽和定理を,局所飽和の立場から新しい方法で証明し,その考え方によって,ピカールーワイエルシュトラスの特異積分に関する飽和定理を得た。 2.ヒルベルト空間上の有界線形作用素に関するS.Friedlandによる予想に対して,反例を与えた。 3.一般のネットワーク上で熱方程式の基本解の計算法を見出した。また,いくつかの無限ネットワーク上でラプラシアンのスペクトル解析を行った。 4.2つの有限部分群のペアに両側加群を対応させ,そのカテゴリー的な構造を明らかにした。応用として群と部分群のペアから作られた部分因子の不変量を有限群の表現論の言葉で書き表すアルゴリズムを与えた。 5.解析集合がRamsey性をもつというSilvenの定理を無限ゲームに関するWolteの結果から導いた。さらに,その導出の一般化について議論した。 6.界面上で化学反応を伴う拡散方程式の解の定常状態への収束の速さを調べた。直感的には反応に必要な分子数が大きいほど反応しにくくなり,収束の速さは遅くなると考えられる。これが正しいことが厳密に証明された。
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