研究課題/領域番号 |
04640178
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西山 昭徳 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (20041783)
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研究分担者 |
與倉 昭治 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (60182680)
近藤 正男 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (70117505)
黒川 隆英 鹿児島大学, 教養部, 教授 (20124852)
宮嶋 公夫 鹿児島大学, 教養部, 教授 (40107850)
酒井 幸吉 鹿児島大学, 教養部, 教授 (20041759)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | エルゴード性 / 保測変換 / エントロピー / Amenability |
研究概要 |
エルゴード理論の名でよばれている分野は、極めて広く、その研究は多岐にわたっている。本研究はその多方面にわたるエルゴード理論を総合的に捉えようとするものであった。この方針に沿って、数学のいろいろな分野に現われているエルゴード的理論の研究を行った。 古典的には、測度空間特に確率空間において測度を不変に保つ変換の数学的理論がエルゴード理論であるが、そのような面について本研究で取り組んだのは所謂同型問題に関わるものであった。保測変換の同型問題とは、2つの変換をどのような場合に同一視するかという問題で、長年多くの研究者の関心を集めてきた。1958年にKolmogorovにより導入されたエントロピーなる量は、同型問題の研究にきわめて有効なものである。この面からの研究で多くの優れた結果が得られているが、本研究では次のような点に関心が持たれた。確率空間における変換のエントロピーの値が0であるとき、その変換が確率空間上の関数空間L^2に引き起こすユニタリ作用素のスペクトルはどのようなものであろうかという問題である。この問題について種々の手法を試み一定の前進があった。 以上は測度空間ではたらく変換に関するものであるが、本研究では更にもっと抽象的な変換に関しても研究を行った。一般の空間における変換の集合が作る半群に関するものである。空間で定義された関数の集合が作るある種の関数空間の性質を詳細に調べ、ergodicityとamenabilityとの関係についてまとまった結果が得られた。 その他、作用素列の収束に関する研究、統計学への応用の研究が進められ、各分担者それぞれかなりな進歩が見られた。また文献の収集、情報の交換の面で得られるところが少くなかった。
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