研究課題/領域番号 |
04640212
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堤 誉志雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (10180027)
|
研究分担者 |
長田 博文 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20177207)
坪井 俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40114566)
片岡 清臣 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (60107688)
東海林 まゆみ 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (10216161)
砂田 利一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20022741)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 流体力学的極限 / 特異摂動 / 初期層 / 分岐問題 / シュレディンガー作用素 / スペクトル理論 |
研究概要 |
3次の非線形性を持つ非線形シュレデインガー方程式は、物理的には、シュレデインガー方程式と波動方程式が非線形に連立した方程式系であるザハロフ方程式のイオン音波速度定数を無限大にした時の極限として得られると考えられている。このような極限移行は通常流体力学的極限と呼ばれており、偏微分方程式論のみならず確率論においても重要で興味深い問題である。上記の問題は、数学的には特異摂動の問題となり、イオン音波速度定数を無限大に近づけたときに、初期時刻の近傍でザハロフ方程式の解において、初期層と呼ばれる特異性が発生する。この特異性生成のメカニズムとその性質を調べることも重要な問題である。すでに部分的な結果はいくつか得られていたが、今回特異極限における初期層生成のメカニズムと初期層が果たしている役割を偏微分方程式論の立場から、ほぼ完全に解析することに成功した。 また最近は、単に理論的に解析するだけではなく、数値計算によって偏微分方程式を調べるということも、応用上重要である。今回非圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式の分岐問題について数値実験を行い、2次分岐の発生やカタストロフ理論におけるカスプ点に相当するものが存在することを捕らえた。 力学的対称性を持つ電磁場の粒子の運動を記述する量子力学系の解析は、幾何学的にはリーマン多様体上のシュレデインガー作用素のスペクトル理論と考えられる。従来、非コンパクトリーマン多様体上のシュレデインガー作用素の理論はよく研究されてきたが、今回不変な電磁場が入ったモデルを考え、コンパクトリーマン多様体上の群の作用とシュレデインガー作用素のスペクトルの関係について調べた。
|