研究課題/領域番号 |
04640213
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
志賀 徳造 東京工業大学, 理学部, 教授 (60025418)
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研究分担者 |
三上 敏雄 東京工業大学, 理学部, 助手 (70229657)
鵜飼 正二 東京工業大学, 理学部, 教授 (30047170)
高橋 渉 東京工業大学, 理学部, 助教授 (40016142)
柳田 英二 東京工業大学, 理学部, 助教授 (80174548)
内山 耕平 東京工業大学, 理学部, 助教授 (00117566)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 集団遺伝学確率モデル / 測定値分枝過程 / 無限次元拡散過程 / 確率偏微分方程式 / 流体力学的極限 |
研究概要 |
交付申請書に記載した本年度の研究実施計画に基づいて研究を推進し以下で述べる成果を得た。 1)集団遺伝学における標準モデルになりつつある測度値拡散モデル-Fleming-Viot過程に年齢要因を付加し、それに基づく定常状態の下で中立遺伝子系図学を展開した。これはEthier(Utah大学)との共同研究である。 2)測度値分枝拡散過程(MBD)に移住要因を加えた拡散過程(MBDI)を考察し、次の結果をえた。 (i)移住要因はMBDのentrance lawと等価である。 (ii)MBDIの時間大域的挙動は基礎の空間次元に強く依存する。 (iii)特に、1次元半直線の場合にはMBDIの測度値見本関数は密度をもち、その密度過程が特異係数をもつ確率偏微分方程式に従う。 この結果はLi Zeng-Huとの共同研究論文として準備中である。 3)統計物理や数理生物に現れる無限次元拡散過程、特に、相互作用のある拡散系を研究し、多様な定常分布の完全な記述およびエルゴード定理を証明した。(Osaka J.Math.vol.29(1992)に発表。)更に、有限系からの近似の問題を追求し、有限のサイズに対応し時間スケールを加速して観測すると、径数が揺動する定常状態が出現することを証明した。この結果はCox(Syracuse大学)、Greven(Gottingen大学)との共同研究である。 4)多次元格子空間上のスピン系マルコフモデルに対する流体力学的極限の問題を取扱い興味深い非線型拡散方程式の導出に成功した。(内山:Probab.Th.Rel.Fields vol.94に発表予定) 5)神経方程式のdouble-pulse解の研究(柳田)や非線型関数解析(高橋)等でも重要な成果を挙げることが出来た。
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