研究課題/領域番号 |
04640231
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
垣内 逸郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (90091248)
|
研究分担者 |
河野 正晴 神戸大学, 理学部, 助教授 (40170203)
渡辺 清 神戸大学, 理学部, 助教授 (60091245)
宇ま谷 教明 神戸大学, 工学部, 教授 (30031305)
江川 治朗 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50031117)
竹内 康滋 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80030336)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | マジョライゼーション / 確率不等式 / 超平面上の分布 / κ標本問題 / 同質性の検定 / 順位検定 / 漸近分布 / 頑健性 |
研究概要 |
k個の成分の和が一定となるk変量確率ベクトルの分布に対し、マジョライゼーションの意味での順序を数学的道具として、k標本問題に関する有効な確率不等式を導き、これをk標本近似的同等性の検定問題に適用することを主な課題とした。 (1)位置母数ベクトルの成分の範囲により定義されるk標本近似的同等性の検定問題を考えると、マジョライゼーション不等式により、帰無仮説と対立仮説の両方共に対して検出力の限界(最大有意水準と最小検出力)を与える母数ベクトルが、分布型および検出手法に対し一般的な正則条件の下で与えられることを導いた。このとき得られた超平面上の分布に対する確率不等式が、以下のノンパラメトリック検定にも使われる。 (2)k標本ノンパラメトリック同等性に対する順位検定は、パラメトリック検定に対する漸近相対効率の観点から、分布の「ずれ」に対し頑健であるとみなされる。しかし、同等性の仮定からの「ずれ」に対しては大きな影響を受ける。従って、同等性が近似的にしか成立しないときこの「ずれ」に対し頑健な順位検定を考える必要がある。そこで、ε-contaminationとtotal variation 近傍を用いて順位検定の頑健性を議論した。近傍がn^<-1/2>のorderで縮小する局所漸近モデルの下で、k標本順位検定の漸近的最大有意水準の上界と漸近的最小検出力の下界を、マジョライゼーションの不等式を利用することにより導いた。この結果に基づき、スコア関数を切断した順位検定が頑健であり、切断点の与え方を提示した。ここで提案される方法は、マジョライゼーション不等式に従っており、近似的同等性の検定以外のいろいろなk標本問題に対し、同様の議論が今後展開される。 (3)代数学、幾何学、解析学の関連分野での研究も進展をみた。
|