研究分担者 |
長町 重昭 徳島大学, 工業短期大学部, 助教授 (00030784)
宮本 陽生 徳島大学, 工学部, 助手 (50035656)
香田 温人 徳島大学, 工学部, 講師 (50116810)
深貝 暢良 徳島大学, 工学部, 助教授 (90175563)
田中 忠 徳島大学, 工学部, 教授 (80035584)
|
研究概要 |
概周期的外力を伴う非線形常微分方程式の概周期解の解析の実際的な応用としてMaas,S(1988年)はマイクロウェーブ通信回路の解析をハーモニックバランス法を用いて行っているが、元の概周期的外力を伴う非線形常微分方程式がはたして概周期解を持っているのか否かの判定法は与えられていないし、また、算出された近似解の精度保証も与えられていない。Chua L.O.およびUshida A.(1980)は、2つの準周期的外力を伴う非線常微分方程式の準周期解の数値解析を非線形回路の定常解に対して行ない、算出された近似解の誤差の評価を与えいてるが、元の非線形常微分方程式に真の準周期解が存在するのか否かという判定法は与えていない。 本研究では、上記のMaasおよびCnua and Ushidaの研究の欠点を補う定理を確立し、この定理の応用として、2つの準周期的外力を伴うダフィング型方程式。(1)X^y+αX+βX+γX_3=AcosV_1t+BcosV_1t(・=d/(dt))の準周期解x(t)の数値解析を行った。すなわち(1)のm位のガレルキン近似:(2)X_m=a(o,c)+Σ^^m__γΣ__<1p1=γ>{apcos(p,v)t+bpsin(p,v)t},(p,v)=p,v+p,v,|p|=|p_1|+|p_2|をガレルキン法で算出する方法のアルゴリズムを作成した。このm位のガレルキン近似(2)を用いて上記の定理を適用することによって、元のダフィング方程式(1)に真の準周期解x(t)が存在するか否かが判定できる。そして、存在すると判定された場合には、真の解x(t)とその近似解(2)との距離を与えることができることが判明した。この研究成果は、平成4年6月19日に高松市の四国電力総合研究所で開かれた電子情報通信学会の非線形問題研究会の特別講演でその一端を発表した。
|