研究課題/領域番号 |
04640275
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
柴崎 徳明 立教大学, 理学部, 助教授 (50206124)
|
研究分担者 |
柴田 晋平 (柴田 普平) 山形大学, 理学部, 助手 (90187401)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 中性子星 / 超流体渦糸 / クリープ / パルサー / ガンマ線バースト / 超流体渦係 / クリープ運動 / 熱的進化 / グリッチ |
研究概要 |
中性子星内部で超流体とクラストをカップルさせるメカニズムの一つに超流体渦糸のクリープ運動がある。私たちは以前線形解析から、このカップリングは温度がある臨界値以下になると不安定であることを示した。今回は非線形項を含めて数値計算を実行し、この不安定性がいかに発展するかを調べ、以下のようなことが明らかになった。 1.不安定性はリミットサイクル的な振舞いへと発展し、温度や超流体とクラストとの角速度の差が振動する。 2.この不安定性は物理的には摩擦不安定である。クリープ運動に伴なう摩擦は角速度差を減少させ、熱の発生を起す。クリープ運動は温度に敏感に依存しているため、温度上昇の効果は角速度差減少の効果を上回り、摩擦がますます大きくなるのである。 3.振動のあるフェーズでは、摩擦による内部トルクが外部トルクより大きくなり、クラストの角速度が正になる。つまり、クラストのスピンアップが起る。 本研究では、また、磁気圏における中性子星の回転エネルギーの放出機構、およびそれにともなった粒子加速機構の研究も行ない、次のようなことが明らかになった。 1.磁場構造を決めるGrad-shafranov方程式を解き、初めて磁気圏全体の構造を求めることに成功した。この研究の中で、磁気圏中にエネルギーの散逸がないと磁場構造が決まらないことがわかった。 2.死んだパルサーの磁気圏での放電現象にともなうエネルギー放出率を調べた。放電電流ループのサイズに対する制限から、エネルギー放出率は磁気双極子輻射の値を超えられないことがわかった。したがって、死んだパルサーでの放電現象はガンマ線バーストのモデルにはなり得ないといえる。
|