研究課題/領域番号 |
04640300
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 徹 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (20175409)
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研究分担者 |
北川 尚 理化学研究所, 特別研究員
森田 彦 札幌学院大学, 社会情報学部, 講師 (90212266)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 構造関数 / クォーク模型 / グルーオン分布 / スピン分布関数 / 深部非弾性散乱 / EMC効果 / 短距離相関 / QCD和則 / スケーリング / 偏極量 |
研究概要 |
1.核子の模型構造関数 (1)バッグ模型及び色誘電体模型を用いて、核子のスピン依存構造関数を計算し、クォークの波動関数に対する依存性を調べた。とくに、g_2構造関数についてはtwist-2及び-3部分の分離を行い、後者についてはより模型依存性が大きいことを明らかにした。 (2)クォーク模型による構造関数を高エネルギー領域で得られている実験と比較するため、QCDの摂動論的な発展方程式を解いた。この結果、模型による構造関数は実験に比べより狭いx-分布を与えることがわかった。一方模型依存性は高エネルギーでも残ることが示された。 (3)構造関数のsinglet部分のQCD発展や、スピン依存構造関数の計算を完全にするために、バッグ模型の枠内でグルーオン分布を計算した。クォークの放射するグルーオン場から、非常にソフトなグルーオン分布が得られることを示した。 2.原子核の構造関数 核子間の短距離相関を取り入れたスペクトル関数を用いて、重陽子及びヘリウム4原子核の構造関数を求めた。この結果、次のような点が示された。 (1)Bjorken変数x<1の領域では、EMC効果に見られる比F_2^A(x)/F_2^N(x)が実験値をよく再現する。 (2)核子間相関が重要となるx>1の領域では、上記の比はスペクトル関数の詳細にい強く依存する。とくに、x=1の近傍では、残留核の状態による寄与がそれぞれ特徴的な振舞いを示す。 また、核物質におけるパイ-中間子の分布関数を計算し、局所密度近似及び畳み込み模型で、小さいxの領域での構造関数を求め、実験と比較した。 3.QCD和則を用いた構造関数のモーメントの計算を開始し、まずパイ中間子に対する計算を行って、実験値とだいたい合う結果を得た。
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