研究課題/領域番号 |
04640319
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
村山 茂幸 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10157802)
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研究分担者 |
高野 英明 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70154804)
保志 賢介 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002866)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アモルファス合金 / 遍歴電子磁性 / メスバウアー効果 / 熱膨張 / 磁気体積効果 / 電子比熱係数 / 電気抵抗 / 磁気抵抗 / 遍歴電子型磁性 / 比熱 / 遍歴型電子磁性 / メスバウア効果 / スパッタリング |
研究概要 |
我々は温度低下とともに常磁性→反強磁性→強磁性と二段階転移することで知られる六方晶ラーベス相擬二元系金属間化合物Hf_<1-x>Ta_xFe_2の遍歴電子磁性に着目し、これを高速直流スパッタリング装置を用いてアモルファス化し、その磁性に関する研究を行った。 1.磁化とメスバウアー効果の実験の結果、このアモルファス合金は、Ta濃度xの増加とともに強磁性モーメントとキュリー温度が連続的に減少し、Rhodes-Wohlfarth曲線によく従う典型的な遍歴電子強磁性体の特徴を示すことが分かった。また、Feの局在モーメントの大きさは局所環境効果の影響で不均一に広く分布することが明らかになった。 2.熱膨張をゲージ法により測定した結果、キュリー温度付近とそれより低温で強磁性モーメントによる正の磁気体積効果が観測された。この大きさはxの増加とともに減少し、x≧0.7でほぼ消失する。 3.光交流法を用いて比熱をした結果、x≦0.3ではキュリー温度付近で強磁性転移にともなう比熱の山が観測された。10K以下の低温で、比熱はほぼγT+βT^3に従い、これから得られる電子比熱係数γは通常の金属より大きく、同じ組成の結晶相と比べてもかなり大きいことが明らかになった。 4.電気抵抗および磁気抵抗の測定を行った結果、キュリー温度以下の抵抗のTa濃度x依存性および磁場依存性は強磁性モーメントの大きさの普遍的な関数に従うことが見い出された。これは伝導電子がFeサイトで局在的に磁気散乱されるためであると考えられる。10K以下の極低温では、xによらずほぼT^<1/2>に従うことが見い出された。これはアモルファス構造起因の効果と思われ、今後の研究課題とする予定である。
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