研究課題/領域番号 |
04640336
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 清寛 大阪大学, 理学部, 助手 (00187676)
|
研究分担者 |
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
山岸 昭雄 大阪大学, 極限物質研究センター, 助教授 (10006273)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 重フェルミオン / 強磁場 / ウラン化合物 / メタ磁性 / 磁化測定 / 磁気抵抗 / 磁場誘起相転移 / 局在モーメント |
研究概要 |
反強磁性と超伝導の共存する典型的な重フェルミオン物質Ru_2Si_2とよく似た物性を示し、かつ、0.03μ_Bという微小な反強磁性モーメントを持ったURu_2Si_2とは異なり0.85μ_Bという大きな局在モーメントを持ったUPd_2Al_3に着目して、強磁場によって重フェルミオン状態がどうなるかという観点で強磁場下での磁化と磁気抵抗の測定を行った。この物質はPrNi_2Al_3型(Hexagonal)の結晶構造をもつが、URu_2Si_2とは異なり、スピン系はXY型であると推定されている。そこでc面内に強磁場をかけて磁化測定を行った。その結果、18テスラの磁場で非常にシャープな1段のメタ磁性が観測された。XY型であるとすると面内に磁場をかけてこのようなメタ磁性を起こすことを説明することは、通常の反強磁性のモデルを用いる限り難しい。したがってURu_2Si_2でみられたように、このメタ磁性が重フェルミオン状態の強磁場による破壊を示していると考えられるが、メタ磁性を起こす磁場での磁気抵抗の変化はURu_2Si_2に比較するとかなり小さいという違いもありはっきりとはわからない。そこで、このメタ磁性を詳細に調べるために強磁場磁化の角度変化の測定を行った。磁場をc面から起す角度をθ、面内でまわす角度をφとする時、転移磁場H_cの角度変化は磁場をc軸方向へ起していった場合、強磁場側へシフトしていきθ=60°では32Tに達している。完全なXY型だとした時予想される1/cosθに近いが、角度の大きいところで少し外れているようである。また、c面内に磁場をまわした場合1T程度の6回対称の変化があり、c面内にもわずかな磁気異方性があることがわかった。この転移のモデルについて現在検討をしているところである。
|