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磁性不純物を含む系および弱磁性体の超伝導近接効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640375
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物性一般
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小田 祺景  姫路工業大学, 理学部, 教授 (50029526)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1992年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードsuperconducting proximity effect / Kondo effect / Cu-clad Nb wire / RKKY interaction
研究概要

本研究では磁性不純物を微量に含む常伝導体を超伝導体に近接したクラッド線を作り、超伝導近接効果による、常伝導体のマイスナー効果などを測定し、磁性希薄合金のKondo効果とクーパー対の対破壊効果の関係を詳しく調ベることが第1の目的であった。すでに、Cu-Nb系において、CuにFe、Co,Niを入れた試料については予備的な測定をおこなっていたが、これらについても今回いくつかの試料については再度測定を行った。今回重点的に行った実験は、Cu-Nb系のCuにKondo温度T_Kが0.1K以下であるMn不純物を入れた試料のマイスナー効果をmK領域まで詳しく測定して、Kondo効果と関係づけて議論したことである。Mnの濃度は26、42、91ppmの3種類について、平均自由距離を変化させて測定した。その結果、Mnでは、26ppmにおいてさえも不純物間の相互作用を無視することが出来ないことが判明した。すなわち、低温ではKondo効果でスピン反転散乱が消滅する前に、不純物間相互作用によってスピン反転散乱が急速に減少することが分かった。このために超伝導近接効果はエンハンスされ、Cuの示すマイスナー効果は増大した。Nbに近接しないMnを含むCuの電気抵抗もmKまで測定したところ、よく知られたKondo効果による抵抗極小の他に、低温で抵抗極大が現れることを見いだした。この結果も不純物間相互作用として説明できることが分かった。これらの結果は学会で発表し、専門誌に発表した。また、Cuの中でのクーパー対波動関数の振幅の空間変化と温度変化を調ベるために、現在、超伝導臨界電流の測定を行っている。
次に、第2の目的であった、弱い反強磁性体物質の超伝導についてはβ-Mnとその合金系を選びmK領域までの超伝導を探索したが未だ見つけることが出来なかった。この研究は更に物質を広げて継続するつもりである。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Haruhisa Toyoda: "Superconducting Proximity Effect in Cu Clad Nb Wires Doped with Mn,Fe,Co and Ni" J.Phys.Soc.Japan. 62. 672-679 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Yasukage Oda: "Superconducting Proximity Effect in Cu Clad Nb Wires Doped with Mn,Fe,Co and Ni" Physica B.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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