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雲仙火山地下構造の電磁気学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640398
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関東京大学

研究代表者

鍵山 恒臣  東京大学, 地震研究所, 助教授 (50126025)

研究分担者 歌田 久司  東京大学, 地震研究所, 助教授 (70134632)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード雲仙火山 / 電気抵抗構造
研究概要

雲仙火山全域の37点においてELF-MT法による電気抵抗測定を行い,雲仙火山周辺の浅部地下構造を調査した.その結果,標高200m未満の海岸に近い地域では,数100Ω・mの表層の下に海水準とほぼ同じレベルに帯水層が見られ,山体部では有意に高いレベルに帯水層が見られた.特に,普賢岳周辺や雲仙温泉などの地熱兆候地域,および金浜・布津断層や飯岳から九千部岳にかけての構造線に沿う地域などにおいて帯水層が浅くなる傾向が見られた.この事はこれらの断層を通して深部の熱エネルギーが地表へ輸送されている事を示しているのであろう.一方,金浜・布津断層とともに島原地溝を形成すると言われる千々石断層に沿う地域では帯水層が深くなっており,熱エネルギーの輸送という観点からは両者の断層系で著しい違いのある事が明かとなった.
これより深部に関しては,ULF-MT法による電気抵抗測定を行った.その結果,雲仙地溝の北側では深さ2〜3kmにおいて数10〜100Ω・mとなるのに対して地溝内では20Ω・m程度と低くなっている事がわかった.また,雲仙温泉付近の他,飯岳から九千部岳にかけての構造線付近で抵抗が低くなっている.特に後者は,噴火前の地震群発域に対応しており,興味深い結晶である.この低抵抗域がマグマの上昇経路であるかどうかは,現在までの観測点密度では不十分で,今後より高密度の観測を行う必要がある.
繰り返し観測による比抵抗の時間変化は,現在のところ検出されていない.これは,繰り返し観測を行っている場所が適しているかどうかも含めて検討する必要がある.そのため,新たにネットワークMTを開始しており,今後の結果が期待される.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 東京大学地震研究所: "雲仙火山のMT観測" 火山噴火予知連絡会会報. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 歌田 久司: "雲仙火山周辺におけるMT観測結果(II)" 日本火山学会1992年秋季大会講演予稿集. 150- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 山本 哲也: "雲仙火山周辺でのULF帯電磁場観測" 地球電磁気地球惑星圏学会講演予稿集. C3208- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 橋本 武志: "雲仙岳における自然電位観測(続報)" 地球電磁気地球惑星圏学会講演予稿集. C3207- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 大学合同観測班 地球物理班: "雲仙火山1990〜1992年噴火の地球物理観測(その1)" 火山. 37. 209-215 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 鍵山 恒臣: "噴山予知のための地熱観測" 月刊地球. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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