研究課題/領域番号 |
04640399
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
川崎 一朗 富山大学, 理学部, 教授 (60115136)
|
研究分担者 |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 助手 (30134993)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | スロー・ア-スクエイク / 地殻変動連続観測 / 歪ステップ / 津波地震 / 1992年三陸沖地震 / 時定数 / ベイズ法 / BAYTAP-G / スロー・アースクエイク / スローアースクエイク / 日本海溝 / BATAP-G / 地殻歪 / 1992年岩手県沖地震 |
研究概要 |
1950年代から1960年代にかけて、千島から三陸沖にかけてM8クラスの巨大地震が続発した。しかし、1968年M_w8.2の十勝沖地震を最後に、巨大地震は三陸以南には拡大しなかった。それには、次の3つの可能性がある。 (1)三陸以南でそのうち巨大地震が発生する。 (2)三陸以南では巨大地震は発生しない。 (3)三陸以南では大スロー・ア-スクエイクが発生していたが気がつかなかった。 1992年7月18日17時36分(時間はJST)、三陸はるか東方沖、日本海溝近くで、気象庁マグニチュード6.9の地震が発生したこのとき、地震直後から、江刺や宮古(ともに岩手県)観測点の地殻変動記録に、時定数約1日のポストサイスミックな準静的歪ステップが明瞭に見られた。それによると、この地震は、M7.7に対応するモーメントを解放した、時定数が半日から1日の超スロー・ア-スクエイクであることが本研究によって明らかにされた。これは世界でも初めての大スロー・ア-スクエイクの発見であった。 この発見によって、三陸以南のプレート沈み込み様式が、ゆっくりと絶間なく沈み込むクリープ状ではなく、間欠的な非地震性のすべりが卓越する可能性が強まって来た。沈み込み帯のダイナミクス研究の新しい展望が開けて来た。 地震予知の面から言うと、スロー・ア-スクエイクの発生様式は、プレート境界の動的境界条件を左右し、日本列島の「地殻内応力天気図」に大きな影響を与えるので重要である。
|