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火山性磁場変化の研究(雲仙火山について)

研究課題

研究課題/領域番号 04640401
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関京都大学

研究代表者

田中 良和  京都大学, 理学部, 助手 (00025420)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード雲仙火山 / 地磁気全磁力観測 / 火山性磁場変化 / 熱残留磁気
研究概要

雲仙普賢岳山頂部において、1991年1月に開始したプロトン磁力計6台を用いた地磁気全磁力の観測を行うとともに、新規に流出した溶岩や新焼けおよび古焼け溶岩の磁気的性質を研究し、火山活動に伴う地磁気変化の研究を行った。新規に貫入した溶岩は1A/m程度の帯磁しか示さないが、雲仙火山の平均的な帯磁は3A/mで、デイサイト溶岩としては帯磁が大きい。この原因は、特に古焼け溶岩に見出されたイルメナイトのラメラー構造が主役であるとの知見を得た。地磁気多点観測からは、新規に貫入した溶岩および地下の古い溶岩は磁性を回復しておらず、山頂部の地下は高温状態を保っていることが判った。
1993年3月までの地磁気変化は、a:第1ドーム出現前後(1991年5月)に火口の南側で一、火口の北側で十の急激な地磁気変化が観測された。b:第2ドーム出現(1991年6月)から第7ドーム出現終了の(1992年3月)までは地磁気変化の傾向はaと同じであるが、変化量は時間とともに指数関数的にゆるやかになった。C:1992年8月に第8ドームが出現し、新規に熱の貫入を推定させる磁化の減少が観測された。d:第10ドーム出現の1993年2月以降、再度、熱の貫入を推定させる磁化の減少が観測されている。この様な地磁気変化は、阿蘇火山で考察された熱磁気モデルを用いて以下のように明快に説明される。新規のドーム貫入に際して大地が引き裂かれ、僅が10日程の間に地獄跡火口直下に磁他の減少をもたらした。この時、貫入した溶岩の潜熱が大地の微少な割れ目に沿って熱水や過熱水蒸気の状態で地下に拡散し、磁化の減少をもたらした。溶岩の貫入が停止すれば速やかに磁化の増加が観測されると期待されるが、未だその兆候は観測されていない。引続き研究を継続する予定である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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