研究課題/領域番号 |
04640403
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
佐野 有司 広島大学, 理学部, 助教授 (50162524)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 海嶺 / ヘリウム同位体 / 炭素同位体 / マントル / 質量分析計 / 海底火山 |
研究概要 |
1.地球深部にあるマントルからの揮発成分のフラックスを見積もるには、マントル起源物質の代表である海嶺玄武岩中のヘリウム-3の濃度を測定する必要がある。このため、電力中央研究所に設置された希ガス用質量分析計の整備と真空ラインの改造を行った。この成果は広島大学理学部の発行する紀要に投稿する予定である。また、海嶺玄武岩中の二酸化炭素の起源を調べるため、東京大学海洋研究所において実験を行った。試料を真空ボールミルにより粉砕し、その際に放出される気体中の二酸化炭素を分離・精製した。ついで、この二酸化炭素の炭素同位体比を質量分析計により測定した。その結果、-5%_0から-6%_0というマントル起源の炭素に特有の値が得られた。また、炭素/ヘリウム比を測定するため、真空ボールミルで粉砕した試料から放出された気体をガスクロマトグラフィーに導入したが、ヘリウムの信号が小さくノイズレベル以下であった。したがって、この目的のためにはさらに高感度のガス分析システムの開発が不可欠である。 2.古い海嶺の地殻と上部マントルの一部を起源とするオフィオライト地帯からの揮発成分のフラックスを見積もるため、その代表としてアラビア半島の東部に位置するオマーンにおいて温泉ガス試料を採取しその試料の化学組成、希ガス同位体比、炭素や窒素、水素などの安定同位体比を測定した。その結果、水素を主成分とする特異な温泉ガスが発見された。そのヘリウム同位体比は相対的に高く、マントル起源のヘリウム-3の影響を受けていることが解った。
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