研究課題/領域番号 |
04640443
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山内 淳 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10027071)
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研究分担者 |
杉本 豊成 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30093256)
原 秀元 (株)マイクロデバイス, 代表取締役
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ENDOR / TMモードキャビティー / 偏平セル / 立体障害 / NOスキャベンジャー / ウルスターブルーラジカル / ベンゾフェノンアニオンラジカル / 酸化窒素ラジカル / TMモードキャビティ / ENDOR Tmモードキャティ / テトラメチルイミダゾリン / TRIPLE |
研究概要 |
TMモードキャビティの調整を繰り返し、最終的には共振モードTM110において従来にない高い負荷Q値3000以上に達した。さらに、回路上の調整も行い、出来る限り低雑音の高感度化エンドールスペクトロメーターの作成に成功した。特に、生体試料では負荷Q値が減少する傾向にあり、その方向へ展開するためにいは高いQ値のキャビティの開発が不可欠である。また、生体試料に多い水溶液試料(低いQ値を引き起こしやすい)への可能性をさぐるには、このTMモードキャビティに適合した偏平試料セルでの実験が重要であり、この使用条件などを典型的有機ラジカルで検討することができた。 測定試料としては、立体障害を受けた有機ラジカル(オルトメチルベンゾフェノンアニオンラジカル)を取り上げ、そのENDORスペクトルの解析から、そのデータを基礎にそのラジカルの複雑なESRスペクトルの完全解析を行った。この系は非対称分子構造をしており、非等価なプロトンが多数存在するが、ENDORの高感度化により精密な解析が可能になったと言える。生体関連試料として、酸化窒素のスキャベンジャーとして働くニトロキシドラジカルのENDORスペクトルを測定し、NOとの特異な反応を通して起こるニトロキシドラジカルの反応を追跡することができた。この方法を展開させることにより、生体中での酸化窒素ラジカルの役割の追求に役立つことが期待される。また一方、偏平試料セルを用いた実験では、ウルスターブルーカチオンラジカルを取り上げ、メタノール溶媒中でのENDORスペクトルの観測に成功しESRスペクトルの完全解析を行った。このセルの使用条件などの実験情報は、生体試料に多い水溶液試料におけるるENDOR測定に道を開くものであり、今後の発展が期待される。
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