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ピコ秒過渡吸収測定法によるテトラフェニルヒドラジン類の溶液中の光解離の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640448
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関大阪大学

研究代表者

平田 善則  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90135674)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードテトラフェニルヒドラジン / ラジカル解離 / 振動非緩和状態 / 緩和S_1状態
研究概要

テトラフェニルヒドラジンがヘキサン中で光励起により解離し二個のジフェニルアミニルを生成することはすでに知られているが、本研究では解離機構の詳細を知るためにテトラトリルヒドラジン等の誘導体も含めてピコ秒過渡吸収、ケイ光寿命の測定を行った。その結果励起直後には長波長部に吸収極大を持つ親分子のSn←S_1吸収が観測され、時間の経過とともに740nm付近に極大のある解離ラジカルの吸収に変化して行くことがわかった。Sn←S_1吸収の減衰寿命はケイ光寿命と一致しており、ヘキサン中のフェニル体で約20ps、p-トリル体で73ps、m-トリル体では85psであった。ラジカルの吸収スペクトルはフェニル体とp-トリル体ではきわめて類似しているがm-トリル体では長波長にシフトしており、860nm付近ではラジカル吸収の立ち上がりが観測された。従って解離は緩和したS_1状態からおこることが明らかとなった。温度を変えた過渡吸収、ケイ光寿命の測定を行ったところ低温ではS_1状態の寿命が長くなることがわかったが、これから解離反応の活性化エネルギーとしてp-トリル体で約1400cm^<-1>が得られた。またSn←S_1吸収スペクトルは温度の低下とともにやや長波長へシフトするが、ラジカルの吸収はほとんど変化しなかった。この低温の過渡吸収スペクトルの解析からラジカルの一部は励起と同時に生成していることがわかった。これは振動非緩和のS_1状態からの解離の存在を示すものであり、ラジカルの生成経路が二種類あることがわかる。励起波長を変えてこの二種の経路によるラジカル生成収率の相対的変化を測定しようとしたがS/N比以上の変化はみられず、この点についてはさらに検討の必要があると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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