研究課題/領域番号 |
04640532
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
神川 忠雄 近畿大学, 理工学部, 教授 (40047006)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アゼチジンアルカロイド / 複合脂質 / セレブロシド / 合成 |
研究概要 |
近年複合脂質が生物認識、細胞分化の調節、細胞ー細胞間認識、情報の仲介、免疫反応等に深い関わりがあることが分かってきた。これらの化合物の化学的、物理的生物学的諸性質の解明には純物質の合成が不可欠である。しかし、複合脂質の合成はいまだに未解決の問題が多く、本研究は複合脂質の効率的合成法の開発を目指して行われた。 合成の標的化合物として、海産スポンジから単離された強力なアクトミオシンATP酵素活性化作用を有するスフィンゴシン由来のアゼチジンアルカロイド(a)、およびセレブロシド型付着忌避化合物(b)を選び、平成4年度にはつぎのような成果を得た。 (1)すでに我々が確立した、アスコルビン酸からフィトスフィンゴシンを合成する方法を応用して、合成の重要鍵中間体であるポリオール(c)の立体選択的合成に成功した。今後、官能基変換を行って(a)へ誘導する予定である。この成果は反応の選択性から見て、天然物(a)の絶対配置を決定するのに大きく貢献するものと思われる。 (2)スフィンゴ糖脂質の重要構成成分であるスフィンゴシンをD‐ガラクトースから効率よく合成する方法を開発した。また、アスコルゼン酸から光学活性α-オキシ酸を高い光学収率で合成する方法を開発した。これらの成果を踏まえて、さらに化合物(b)の全合成を現在行いつつある。
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