研究課題/領域番号 |
04640548
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
宮下 芳勝 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (70113884)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ケモメトリックス / 構造-活性相関 / PLS法 / ニューラルネットワーク / 構造一活性相関 / 化学パターン認識 / 化学データモデリング |
研究概要 |
有機化合物の化学構造と活性の間に存在する数学的モデルを得るために、ケモメトリックスの手法であるPLS(Partial Least Squares)法と非線形データ解析のためのニューラルネットワーク(NN)を適用した。 アゾキシ化合物は抗菌作用を示すことが知られている。この抗菌活性のモデリングをおこなうために各化合物の3つの置換基を疎水性、立体性、電子的性質を表わすZスケールで表現した。PLS法を用いて得られたモデルは7つのPLS成分であり十分な予測性を示さなかった。そこでNNを用いて、バックプロパゲーション法により最適なネットワークを構築した。NNによるモデルは予測的相関係数が0.814と十分に有意なものであった。またNNの入出力の間の関係を多項式で表わす方法を開発した。この方法でNNのモデルを表わすと、PLS法の係数との対応がついてNNは妥当な結果を与えていることが明らかとなった。 次に非線形のモデリングの検討のためにハロメタンのC-13NMR化学シフトのモデリングをおこなった。35種類のハロメタンの化学構造を表わすためにF、Cl、Br、I原子の数を入力して線形PLS法と2次PLS法を適用した。しかしデータの非線形性のために有意なモデル式は得られなかった。そこでNNによるモデリングをおこなった。最適な中間層ニューロン数を決めるためにleave-one-out法によって予測的相関係数を尺度とし、中間層のニューロン数を3とした。このネットワークがどの程度テストデータに対し予測力を持つかを評価するために、6つの市販のハロメタンを入手し、NMRの測定値を得た。6つの化合物のC-13NMR化学シフトの実測値と予測値の差から求まる標準偏差は2ppmと非常に良好であった。 以上の様に、PLS法とNNを併用することで構造-活性相関のモデリングが効率良くおこなわれることが示された。
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