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プテリン依存フェニルアラニンヒドロキシラーゼモデルの多元構造と反応性

研究課題

研究課題/領域番号 04640576
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

小谷 明  名古屋大学, 理学部, 助手 (60143913)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワードプテリン補酵素 / 多元金属錯体 / 金属酵素モデル / 酸素活性化 / ラジカル / 水酸化反応 / 酸化還元反応 / 弱い相互作用
研究概要

プテリン依存フェニルアラニンヒドロキシラーゼの反応機構を解明する目的で,銅(II)モデル錯体,反応非活性型プテリン補酵素,基質を配位結合および弱い相互作用で組み上げた多元系における構造と性質を明らかにし,酸素,反応活性型プテリン補酵素を加えた多元系が織りなす酸化還元反応について多元構造との関連を中心に追究することによって反応メカニズムを明らかにすることを狙いとした.
銅(II)ープテリン-6-カルボン酸ー2,2'-ビピリジンー単座配位子四元錯体が安定に存在することをスペクトルから確認し,酵素反応において金属ー補酵素ー酵素ー基質四元錯体を形成する可能性を反応非活性型プテリンを用いた静的多元モデルを構築することにより示した.反応活性型プテリンを用いた動的多元モデルでは,まずプテリンが金属イオンと結合した後に電子移動が起こり,還元された金属イオンとプテリンラジカルが形成することがストップトフロー分光法により判明した.酸素を加えた系では酸素がプテリンラジカルと金属イオンにより活性化をうけ,さらにホモリティックに開裂してヒドロキシラジカルとプテリンラジカルになることをESRスピントラップ法により明らかにした.さらに基質が加わった酵素反応モデル系では高速液体クロマト装置により基質の水酸化反応が多元系のもとでのみ起こることを明らかにした.さらに反応特異性が分子内の弱い相互作用によっていることを示唆した.
これらのアプローチは確立された情報を生かしつつ,より高次の反応性を賦与したもので,従来にない新しい研究方法により,酵素反応系がプテリンの多元系を形成しやすい特性と多元系での酸素の活性化が判明した.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hideki Masuda: "Thioether Bonding in Multidentate N.S-Donor Ligand Complexes.Structural Dependence of the Chemical Properties of the Copper(II) Complexes of 1,5-Bis(2-pyridylmethylamino)-3-thiapentane and 2,6-Bis-(2,6-dithiaheptyl)pyridine" Bull.Chem.Soc.Jpn.65. 786-793 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Yamauchi: "Weak Interactions in Metal Complexes of Amino Acids with a Phosphorylated Side Chain.Conversion of Aromatic Ring Stacking to Electrostatic Bonding by Tyrosine Phosphorylation." Inorg.Chim.Acta. 198-200. 749-761 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Yamauchi: "Pteridine Chemistry.Structure,Solution Equilibria,and Redox Reactions" J.Inorg.Biochem.47. 40- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Akira Odani: "Quaternary Complexes as Models for Metalloenzyme-Pterin Cofactor-Substrate Association.Structure of Ternary Copper(II)-2,2'-Bipyridine-Lumazine Complex and Successful Equilibrium Study of a Quaternary Copper(2)System" J.Am.Chem.Soc.114. 6294-6300 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Hideki Masuda: "Stabilities of Ternary Copper(II)Complexes Containing an Acidic and a Basic Amino Acid.Evidence for Arginine Side Chain Involvement in Intermolecular Interactions and Its B" Inorg.Chem.(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Yamauchi: "Bioinorganic Chemistry of Copper" Chapman&Hall, (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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