研究課題/領域番号 |
04640664
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安部 真一 熊本大学, 理学部, 教授 (90109637)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | イモリ / 精原細胞 / 減数分裂開始 / セルトリ細胞 / 核伸長 / MAPs / リン酸化 / follicle-stimulating hormone |
研究概要 |
I.減数分裂開始機構:減数分裂開始にセルトリ細胞が必要かどうかを調べるために、まず、セルトリ細胞と精原細胞を分離した後、精原細胞とセルトリ細胞を混合して再集合させ、±FSH(follicle-stimulating hormone)の条件で培養して、BrdU(5-bromo-2'-deoxyuridine)の取り込みに違いがみられるかどうか調べたが違いはみられなかった。FSH処理によりセルトリ細胞から精原細胞の増殖促進因子が分泌されるかどうか調べるために、±FSHの条件で精巣断片を一定期間培養した培地からFSHを除き、新鮮な組織を培養して精原細胞から第一精母細胞への分化が起こるかどうか調べたが、分化は起こらなかった。この結果、増殖因子は分泌されず、セルトリ細胞の細胞膜タンパク質から精原細胞の細胞膜タンパク質へ直接シグナルが伝達される可能性が高いので、現在、セルトリ細胞と精原細胞の膜タンパク質のモノクローナル抗体を作成中である。 II.精子核伸長機構:イモリ精細胞の核伸長の開始にセルトリ細胞やホルモンが必要であるかどうかを調べるために、第一精母細胞に富む精巣断片を±ホルモンの条件で器官培養すると、精細胞が核の伸長を開始した。有効なホルモンはFSHのみであった。イモリの核の長い精細胞からCa^<2+>、低温耐性のMAPs(microtubule-associated proteins)分画を得た。部分精製の結果、主要成分は76Kと59Kであった。それぞれに対する抗体はMAPsのチューブリン重合促進活性を阻害した。第一精母細胞から成熟精子にいたる種々のステージにおけるMAPsの存在をWestern blotによって調べると、76Kのみ第一精母細胞から核の長い精細胞まで存在するが、精子では66Kに変換されることが明らかになった。第一精母細胞の76Kはリン酸化されており、低活性で、核の長い精細胞の76Kは脱リン酸化され、高活性であることが示唆された。
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