研究分担者 |
氏原 温 名古屋大学, 教養部, 講師 (50193868)
柴田 博 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (50022603)
森 忍 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助教授 (00089856)
小澤 智生 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80037233)
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研究概要 |
1.瀬戸内区を中心とした中新世古地理 柴田・糸魚川(1980)によってまとめられた瀬戸内区の中新世古地理図を,近年得られた地域地質,年代,対比,古環境・古地理などについてのデータを加え,新たに野外調査を行って資料を追加し,改訂した。 次の6の層準について,古地理図を作製した。前回の古地理図の層準との対応は次のとおりである。 (1) 21Ma(100万年前)。新しく設定。 (2) 18.5 Ma.前のI-1・2間。 海進開始の直後。 (3) 17.5 Ma。前のII-1。2回目の海進の初まり。 (4) 17 Ma。 前のII-2。 (5) 16 Ma±。前のIII-1。3回目の海進の初まり。全域に及び,熱帯的古環境が広がった。 (6) 15 Ma±。前のIII-2。最大海進期。 2.中新世における古地理と盆地の発達史。 16,17,Maの2つの時期における日本列島(本州ー九州)の古地理図を作製し,各積成盆地の発達史を比較した。問題となるのは九州西北部の大陸縁の安定陸棚地域の状況で,不明な点が多い。今後の研究課題となる。なお,最近の日本海におけるボーリングのデータによると,17 Maの時期に,すでに南から海が入りこんだ可能性があり,これも検討課題の一つである。 3.その他 基礎データとして,いくつかの地域の層序・化石群を明らかにした。
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