• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

隕石鉱物の生成過程の解析による隕石の熱史の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640727
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 鉱物学
研究機関茨城大学

研究代表者

木村 眞  茨城大学, 理学部, 助教授 (20142226)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード隕石 / オーブライト / エンスタタイト・コンドライト / カリ長石 / 母天体
研究概要

本研究では母天体で火成活動を経験した隕石の中でも特に還元的環境下で生じたと考えられるオーブライト隕石に着目し,その鉱物組成との比較検討によりやはり還元的環境下で生じたエンスタタイト・コンドライトとの関係を論じた.具体的研究内容は以下のとうりである.
1.南極産の2個のオーブライト隕石の詳細な観察及び鉱物分析を行った.1個の隕石からはFeに富むクラストが発見された.これは極端な還元的環境下で生じたホストのオーブライト隕石に後に衝撃により混入したものである.このクラストよりはじめてカリ長石を発見した.
2.オーブライト隕石中に含まれるdaubreeliteはエンスタタイト・コンドライト中のものに比べZnに乏しい.これはオーブライト隕石が揮発性成分に乏しいことと関連する.
3.従来オーブライト隕石からはほとんど発見されていなかったdjerfisherite,Na-Cr-sulfide,roedderiteが詳細な観察の結果ほとんどすべてのオーブライト隕石に含まれることが明らかになった.これらはエンスタタイト・コンドライトでは普遍的な鉱物であるが,オーブライト隕石中のものとは組成が異なっている,これは両隕石の形成環境,化学組成の相違に起因するものと思われる.
4.上記の鉱物が含まれることはオーブライト隕石がAlが分別した始源物質に由来することを示唆する.さらにこのことから従来オーブライト隕石の始源物質と考えられてきたELコンドライトは始源物質としてふさわしくないことが明らかになった.
以上の研究結果は本年中に公表される予定である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi