研究課題/領域番号 |
04640740
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
川嵜 智佑 高知大学, 教育学部, 助教授 (50136363)
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研究分担者 |
赤松 直 高知大学, 教育学部, 講師 (60211695)
小山内 康人 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (80183771)
石塚 英男 高知大学, 理学部, 助教授 (00142349)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | カンラン石 / 単斜輝石 / Fe^2^+-Mg^2^+交換反応 / NaCl-KCl固溶体 / MgO-CaO固溶体 / 非対称正則溶液 / 泥質グラニュライトの溶融 / 花崗閃緑岩質マグマ |
研究概要 |
1.高圧力条件(30キロバールと75キロバール)のもとで、900゚Cから1500゚Cの温度範囲において、単斜輝石の熱力学的性質を解明するために、カンラン石と単斜輝石との間におけるFe^<2+>とMg^<2+>とに関する交換反応について実験的研究を行った。その結果、Fe^<2+>とMg^<2+>との交換平衡に関して、単斜輝石固溶体およびカンラン石固溶体は共に正則溶液で近似する事ができ、カンラン石と単斜輝石2相の間におけるFeとMgに関する交換反応が系の温度圧力に大きく依存する事を示した。つまり、この反応がよい地質温度計圧力計と成り得る事を示した。 2.分子動力学的手法を使って、NaC1-KC1系およびMgO-CaO系固溶体鉱物の計算機シミュレーションにより、これらの固溶体のエンタルピーはRaoultの法則より大きく正に外れる事を見いだした。そして、これら固溶体が非対称型の非理想性を示す事を検証した。 3.下部地殻物質の安定性および酸性マグマ発生に関する実験的研究を日高変成帯主帯に産する泥質グラニュライト、および、肥後変成帯に産する泥質グラニュライトについて行った。その結果、日高変成帯主帯のアナテクシスは800゚Cから900゚Cの温度範囲で、7キロバールの圧力条件で起こり、花崗閃緑岩質マグマを発生し得る事が解明された。肥後変成帯泥質グラニユライトの部分溶融によって形成されたメルトと残留固相との混合によってパーアルミナスなトーナル岩あるいは花崗閃緑岩が形成される事を示した。
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