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ニホンザルの成長発達時における学習能の変容について

研究課題

研究課題/領域番号 04640749
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 人類学
研究機関大阪大学

研究代表者

俣野 彰三  大阪大学, 人間科学部, 教授 (30028724)

研究分担者 中野 良彦  大阪大学, 人間科学部, 助手 (50217808)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードニホンザル / 成長発達 / 学習能 / 可塑性能 / 大脳皮質形態
研究概要

学習能の発達は他の諸行動の発達過程と同様に、おそらく臨界期に該当するものが存在し、漸進的にではなく、段階的な発達を遂げるのではあるまいか。もしそうならばそれはいつ頃発現するのか。こうした疑問を明らかにするために誕生直後,若令,成年に至るさまざまな年令段階におけるニホンザル(Macaca fuscata)を対象として同一条件下で逆転弁別課題(Rambaugh970)を用いて課題遂行の成績を比較した。被験体は1歳群5頭,2歳群6頭,3歳群5頭,5歳群5頭そして7歳以上の成体群5頭である。実験手続きは、被験体に視覚刺激による弁別課題を矯正法で一定の獲得基準まで学習させた後、その逆転課題を非矯正法で10試行のみ課し、その成績を測定することにした。逆転前の獲得基準は67%と80%の2段階とした。まず獲得基準67%で逆転課題を最低10問題行った。その後基準を80%にしてやはり最低10問の逆転課題を課した。各試行はすべてパーソナルコンピュータによって自動制御され、正反応の場合は食物によって強化された。結果は、獲得基準67%レベルでは1,2,3歳群よりも5歳群および成体群ですぐれた成績がみられた。すなわち比較的威長発達の順に従っている。しかし獲得基準80%レベルでは1〜3歳群まで成績が上昇するが、その後5才と成体で下降傾向がみられた。この事実は、学習能の発達に不可欠の要素である可塑性能力の発達が、少なくとも3歳までにある頂点が存在することを示唆している。他方、自然死した0歳,1歳,2歳,3歳および成体のニホンザル58頭の大脳皮質各葉の表面積,中心溝,シルビウス溝,弓状溝,月状溝などの長さをそれぞれ3次元ディジタイザで計測し、その成長を詳細に検討した結果、0歳より2歳までの間に著しい大脳皮質の発達を遂げることがわかった。この形態学的事実は学習行動の発達に関する実験結果を支持するものとして興味深い。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] MATANO,Shozo: "Changes of the external form of brains in the Japanese monkey during the life cycle." Neuroscience Res.Suppl.17. 182- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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