研究課題/領域番号 |
04650005
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
楢原 良正 筑波大学, 物理学系, 教授 (40015508)
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研究分担者 |
中村 文彦 廣島大学, 理学部, 助手 (40231477)
富永 昭 筑波大学, 物理学系, 講師 (10015563)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マイクロ波電気伝導 / Y系酸化物超伝導体 / BSC理論 / ガドリニウム(Gd) |
研究概要 |
Y系酸化物超伝導体では二種類の銅サイトの電気的磁気的振舞いが、その超伝導発現機構に重要な役割を果すと考えられている。我々はイツトリウム(Y)をガトリニウム(Gd)に置換した系において、Gdの4f電子によるスピン共鳴と単結晶薄膜の低周波電気伝導測定を行い、このGdの磁性が銅酸素面のキャリヤーを介した間接相互作用で結ばれている事を報告した。これらの研究は測定上、非超伝導状態で行わなければならなかった。今後は超伝導状態において2.3K以下で反強磁性に転移するGdの磁性が超伝導に如何なる影響を与えるか調べる。超伝導状態のGdの試料においてGdの磁気秩序に伴う臨界磁場を調べ、従来研究されて来た磁性超伝導体と比較する事によって高温超伝導体の特性を明らかにする事が出来る。この研究を通じて高温超伝導体をデバイスに応用する時の基礎データを求める事を本研究の目的とする。 マイクロ波の発振と解析を行うスカラメジヤソントシステム(安立)と自作したクライオスタットを組合わせ、マイクロ波電気伝導を1.4Kから300Kまで測定する装置を製作した。マイクロ波空洞共振器のTE_<c12>モードを用い、約24GH_zにおいて酸化物超伝導体YBCO単結晶薄膜の表面インピーダンスを測定した。二流体モデルを用いてBCS理論から予想される理論的表面抵抗を計算して実験値との比較を行った。臨界温度付近の実験、理論値の比較からYBCOのエネルギーギャップはBCSの値の0.3倍程度と見積られた。これらの初期実験の結果をふまえて装置に多くの改善を加え、よりよいデータを取り始めており、成果を報告できると期待している。
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