研究課題/領域番号 |
04650016
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
|
研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
清水 秀己 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70126936)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | β-SiC / 立方晶炭化珪素 / ヘテロエピタキシャル / プラズマアシストCVD / 低温成長 / プロパン / モノシラン / 発光分光分析 |
研究概要 |
ACプラズマアシストCVDによりSi上へのβ-SiC薄膜の低温ヘテロエピタキシャル成長を行なった。その結果以下のような知見を得た。 1.炭化層の形成 カーボン源としてプロパンガスとメタンガスを用いて670℃から1170℃の基板温度範囲において、Siの炭化を行なった。プロパンガスによる炭化は900℃で単結晶β-SiCが得られるが、メタンガスではグラファイト化する。プラズマの発光分光分析より、CHn(n=0-3)等のラジカルがSiC化を律則のではなく、水素ラジカルによる表面清浄あるいは表面エッチングが律則過程になっていると考えられる。 2.成長層の形成 炭化層の形成後、1000℃以下の基板温度で成長層を形成した。カーボン源(メタンプロパン)とシリコン源(モノシラン)を混合し、同時にプラズマに通して基板に供給した。その結果、メタン、プロパン両者とも多結晶SiCが成長するが、メタンの場合はSiの多結晶が混在する傾向があり、プロパンの場合はグラファイトが混在する。モノシランとプロパンを同時にプラズマに供給した場合、モノシランを単独でプラズマに供給したときと比較して、シリコンの発光強度が1桁も低下することが判明した。すなわちプラズマ中で分解されたモノシランは、プラズマ中で直ちにSi-SiあるいはSi-Cの反応を生じ、基板へのSi源の供給が減少すると考えられる。 3.低温成長の可能性 基板温度900℃で、単結晶SiC炭化層が形成が可能であることならびに、2の結果より、モノシランをプラズマ中を通過させずに基板に適量供給できれば低温成長は可能と思われる。
|