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形状記憶繊維による硬脆材料の靭性化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650065
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機械材料工学
研究機関京都大学

研究代表者

小川 欽也  京都大学, 工学部, 助手 (00026220)

研究分担者 杉山 文子  京都大学, 工学部, 教務職員 (80162907)
小林 秀敏  室蘭工大, 助教授 (10205479)
野島 武敏  京都大学, 工学部, 助手 (40026258)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード硬脆材料 / 形状記憶繊維 / 複合体 / 残留圧縮応力 / 破壊強度 / 三次元画像解析
研究概要

本研究では圧縮強度に比ベて引張強度の低いコンクリート、セラミックス等の硬脆材料の強度と靭性を向上するため、形状回復によって母相中に残留圧縮応力場を形成できる形状記憶繊維との複合化を試みた。実施内容は次の通りである。
(1)硬脆材料のモデル材としてエポキシ樹脂および石膏に、凹凸形状に記憶処理した形状記憶繊維(TiNi、およびノーソレックス)をそれぞれ埋込んだ後加熱によって繊維に回復を生じさせ、圧縮応力場を形成した材料を製作した。(2)これら試料を低ひずみ速度下で三点曲げ破壊し、亀裂進展の状況をビデオ撮影した。繊維との複合化によって、いずれの場合も破壊強度は上昇し、かつ、亀裂発生後も繊維によって亀裂進展が防止されるため、靭性が向上することが確認できた。(3)実体顕微鏡下で撮影された破面のステレオ画像を、三次元画像解析プログラムによって解析した結果、亀裂の三次元像を定量的に明かにでき、繊維の周辺での破面に特徴的なパターンが現れることがわかった。これについては今後、明かにする予定である。(4)破壊した試験片(破断はしていない)を加熱し、Late Breaking Ligamentとして機能している繊維の形状回復を行なった。その結果、亀裂開口量が微小であれば繊維の回復力により亀裂は閉鎖されることがわかった。開口量が増すと、亀裂面の荒れにより、完全な閉鎖は困難となった。(5)石膏とTiNi繊維との複合体について、動的三点曲げ破壊試験を実施し、破壊強度はあまり速度依存性を示さなかったが、繊維の持つ強度の速度依存性の効果により、靭性には速度効果が認められた。
(6)繊維が動的に回復できる温度(本研究では70℃〜90℃)では破壊強度の上昇が認められ、靭性も向上した。 以上の結果、形状記憶繊維による硬脆材料の靭性向上が可能であることが確認できた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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