研究課題/領域番号 |
04650087
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 神戸商船大学 |
研究代表者 |
西岡 俊久 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (60018067)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 高速曲進破壊 / 混合モード応力拡大係数 / コースティックス法 / 破壊クラィテリオン / 移動有限要素法 / 動的J積分 / 成分分離法 / 自動要素制御法 |
研究概要 |
はじめに、本研究室現有の超高速度カメラ(CORDIN 330A,最高撮影速度2百万コマ/秒)を用いて、光学的等方性材料であるPMMAの二重片持ち梁型(DCB)試験片中を高速曲進するき裂先端のコースティック像の連続高速度撮影を行なった。次に、コースティック法実験で不可避である斜方向光源照射による画像のひずみを画像処理システムにを用いて、アフィン変換より正確なコースティック像を再現した。これにより、コースティック像代表寸法の正確な計測が可能になった。コースティック像代表寸法より、本研究者らが確立した高速混合モードコースティックス法理論を用いて高速曲進中の応力拡大係数の時間変化を求めた。さらに、画像処理システムにより、曲進破壊中のき裂伝播履歴およびき裂速度履歴を正確に計測した。 次に、高速曲進破壊の移動要素シミュレーションの基本となるラグランジ要素写像関数の適用性について、写像関係を表すヤコビアンを用いて明らかにした。実験で得られたき裂伝播履歴を用いて、移動有限要素法によるシミュレーションを行なった。刻々と変化する応力拡大係数は、本研究者らが導出した動的J積分より、成分分離法を用いて評価した。高速曲進中の応力拡大係数は、モードIが支配的でモードIIは比較的に小さいことが明らかになった。しかし、高速き裂先端の漸近解の高次項については、モードII成分は無視できない大きさであることが明らかになった。これにより、高速曲進破壊のクライテリオンとしては、ひずみエネルギ密度説やエネルギ解放率最大説など応力特異項(応力拡大係数)のみを基礎とするものは妥当でないことが明らかになった。したがって、今後の課題として、高次項を導入した高速き裂不安定理論を構築する必要がある。
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