研究課題/領域番号 |
04650156
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
渡辺 敬三 東京都立大学, 工学部, 教授 (20072134)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 固気二相流 / 固液二相流 / 懸濁液 / ディフューザ内流れ / 局所圧力回復係数 / 流れの可視化 |
研究概要 |
本研究は流体中に懸濁している微視的挙動を無視し得ない微細固体粒子懸濁液のディフューザー特性を調べ、内部流動の様相を明らかにする目的で実施した。供試二相流としては固気及び固液二相流であり、供試ディフューザは半頂角α=5゚及び11゚である。固気二相流においては平均粒子径19.8μm及び30.7μmのガラスビーズを混入し、質量混合比0.05〜0.2、レイノルズ数5.5×10^4の条件下で圧力分布が測定された。その結果、局所圧力回復係数は単相流と比較して最大約11%減少することが明らかにされた。一方、固液二相流は水道水に二酸化珪素及びカーボンブラック粒子を懸濁させたものを用いた。平均粒子径はそれぞれ1.4μm及び1.29μmである。測定された圧力分布の実験値より求められた局所圧力回復係数は固気二相流の場合と同様に水道水のみの値と比較して最大約15%減少することが判った。 これらの二つの流れ場において、類似な現象が得られたので、粒子レイノルズ数に着目し、単相流の速度分布の測定結果と関連させて局所圧力回復係数の減少率を整理した。その結果、摩擦速度、粒子径をそれぞれ代表速度及び代表寸法にとった粒子レイノルズ数はディフューザ特性の一つである局所圧力回復係数に対する一つのパラメータと見なすことが出来ることを指摘した。 局所圧力回復係数が単相流のそれと比較して減少する原因を明らかにするため、固液二相流のディフューザ内流れの可視化が超音波断層装置を用いて実施された。その結果、微細固体粒子が懸濁する流れでは管壁近傍における逆流域が単相流のそれと比較して大きくなることが明らかにされ、減速による圧力の回復が少なくなることが判った。これらの研究成果は1992年の日本混相流学会と日本機械学会の講演会で発表され、さらに1993年に混相流学会及び国際学会で発表の予定である。
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