研究課題/領域番号 |
04650272
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
星 陽一 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (20108228)
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研究分担者 |
鈴木 英佐 東京工芸大学, 工学部, 講師 (60113007)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 窒化鉄薄膜 / プラズマ源 / スパッタ / イオンビームデポジッション / 軟磁性薄膜 / 高飽和磁化 / 薄膜ヘッド / 対向ターゲット式スパッタ / 磁気ヘッド材料 / 対向ターゲット式スパッタ法 / スパッタ形プラズマ源 |
研究概要 |
本研究では薄膜ヘッド用高飽和磁化軟磁性薄膜の開発を目的として、スパッタ法及びイオンを直接基板上に堆積する方法を用いた薄膜堆積法により窒化鉄系薄膜の形成を試みた。本研究は(1)薄膜の微細構造を制御するための膜堆積過程の解明、(2)独自に開発した対向ターゲット式スパッタ形プラズマ源の改良、(3)窒化鉄系薄膜堆積への応用、の3項目から構成されている。 (1)では、堆積粒子の基板入射角度分布及び膜表面での粒子の移動量の制御が重要であり、所望の特性の膜を得るためにはそれらを制御した薄膜堆積法を用いる必要があることを明らかにした。 (2)では、高密度の金属イオンを取り出すためには、セルフスパッタ現象が起こる程度にスパッタ放出量を高めてやる必要があること、そのような大電流密度で安定に動作させる方法として、パルス重畳直流高圧電源を用いることが有効であることを明らかにした。しかし、安定に取り出せるイオン密度は、現在までのところ、0.1mA/cm^2程度に留まっており、今後、さらに改善する必要がある。 (3)では、入射イオン量及びイオンエネルギー 増加すると窒化鉄及び純鉄膜中の結晶粒子の成長が抑制されること、膜の配向性も(110)配向からランダム配向へと変化すること、などが明らかとなった。このようなイオンの持つ結晶粒子成長抑制効果を利用すると、軟磁気特性を改善することができるものの、巨大な飽和磁化を持つFe_<16>N_2相の生成は、今までのところ、実現されていない。 一方、大きな入射角度で入射する粒子を抑制するとともに、大きな運動エネルギーを持った粒子を堆積させることにより、ち密で均一な膜が形成できることも明らかとなった。
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