研究課題/領域番号 |
04650359
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
富川 義朗 山形大学, 工学部, 教授 (80007004)
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研究分担者 |
山田 博章 日本大学, 生産工学部, 教授 (80013168)
青柳 学 山形大学, 工学部, 助手 (80231786)
足立 和成 山形大学, 工学部, 講師 (00212514)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 超音波 / 位相共役波 / 圧電共振子 / 非線形現象 / 音響結合媒体 |
研究概要 |
位相共役波は一般内波動現象として興味ある特性を示す。すなわち、反射的からは、常に入射波と同径路を通って、信号源にもどり、さらに入射波と共役位相を呈する。従って、超音波応用においては医用診断装置での位相歪が消去できるから、鮮明な画像の得られることが期待できる。従って、この様な位相共役波を超音波でどのように効果的に発生させ得るかが研究のポイントとなる。これを本研究では圧電共振子の非線形振動現象を利用して発生することに焦点をしぼり検討した。その結果期待どおりに簡単な方法で目的の超音波共役波が発生でき、検出できた。その概要は以下のとおりである。 (実験方法) 非線形音響結合媒体として圧電セラミック振動子を水浸し、共振状態に励振して実現した。ここに、超音波プローブより共振子の1/2にあたる共振周波数を主成分とする超音波パルスを投射(入射)し、反射波をシグナルアナライザにとり込み、FFT処理を行った。すなわち、時間波形を周波数成分の変換し観測した。 (実験結果) その結果、音響結合媒体中に音波を入射することにより、その差周波数成分を含む新たな超音波が発生した。入射音波の周波数を結合媒体の励振周波数の1/2にすると、反射面に角度を設けても同様の反射波を得ることができた。得られた差周波数成分の反射波の振幅は、音響結合媒体への入力電圧の上昇にともないほぼリニアに増大する。反射波を観測してみると音響結合媒体を非線形で励振するとき、新たな波を実測できた。 これらの結果は、光部門での位相共役波と全く同じ特性を呈すことが判った。 (結論) 位相共役波の発生・検出が確認できた。今後は定量的な評価が重要である。また、より低周波での現象ものぞましい。筆者らはこれらの事をふまえ、その応用と共に継続して研究を行う。
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