研究課題/領域番号 |
04650373
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉江 俊治 京都大学, 工学部, 助教授 (80171148)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 協調制御系 / 冗長駆動系 / ロバスト制御 / H^∞ 制御 / サーボ系 |
研究概要 |
冗長駆動系においては各アクチュエータにかかる負荷を分散でき、駆動系の小型化や、負荷容量の拡大、位置決めの高速・高精度化などの利点がある。本研究では、ロバスト性を考慮したデジタル協調制御系の系統的な設計法を理論的に確立し、かつ、高速な協調作業を実現する実験によってその有効性を検証することを目的として、以下の成果を得た。 ●実験装置の設計と試作: 二つのアクチュエータを協調させて、一つの物体の位置を高速移動する目標位置に高精度に追従させる実験装置を設計・試作した。ここでは、アクチュエータとしてダイレクト・ドライブモータを用いた。 ●制御方式の理論的検討: 申請者が以前にマニピュレータに関して考案した協調制御系のコンセプトに基づき、上記試作装置に対して、連続時間の定式化で制御系の設計法を与えた。さらに、ロバストな制御系とするために、H^∞制御の一つであるループ整形法を利用して制御系を構成している。 ●実験検証: 試作装置を対象として提案した制御系を構成し、(a)比較的重量の大きな物体を二つのアームが協調把持持して目標値軌道に高精度に追従させる実験と、(b)倒立振子を協調把持して振子を安定化させる実験を行った。前者によって、アクチュエータに大きな負荷がかかる場合の高速目標値追従性を検証し、後者によって不安定系を安定化するだけの高速・高精度な協調制御を実現していることを確認した。 今後の課題として、自由度の大きな制御系での実験検証、最適な補償器の最適なデジタル化などが残されている。
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