研究課題/領域番号 |
04650436
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
植下 協 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023033)
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研究分担者 |
大東 憲二 名古屋大学, 工学部, 助手 (30179931)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 広域地下水 / 地下水管理 / 地下水揚水 / 地下水頭 / 地盤沈下 / 地下水流動 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究では、濃尾平野をケーススタディとし、広域地下水の適正管理手法に適用できる地盤沈下シミュレーションモデルと地下水流動シミュレーションモデルを構築した。そして、濃尾平野に設置されている地盤沈下観測井で観測された地層別地盤沈下量が再現できる地盤沈下シミュレーションを行い、著しい地盤沈下を生じさせない各帯水層の管理地下水頭の範囲を求めたところ、管理地下水頭の下限は、これまでの地盤沈下停止を主目的とした見かけの安全地下水頭ではなく、粘土層の変形が正規圧密領域から過圧密領域に移行するときの被圧帯水層の地下水頭であることが分かった。次に、地下水流動シミュレーションモデルに、濃尾平野域の将来の地下水揚水計画に従った地下水揚水量を与え、計画揚水量に対応する地下水頭の分布状況を予測した結果、現在の地下水揚水計画では、地下水頭の回復が著しく被圧地下水が自噴する地域が発生する可能性があることが分かった。 これらの地下水流動のシミュレーション結果と揚水量と地下水頭の観測結果を参考にして、長期的な地下水管理に必要な地下水揚水量と地下水頭分布の関係を明確にし、長期的な最適地下水利用計画の立案のあり方を示した。また、地盤沈下のシミュレーション結果と地下水頭と地盤沈下の観測結果を参考にして、短期的な地下水管理に必要な地下水頭変動幅と地盤変位量の関係を明確にし、地下水頭変動幅が常に許容地下水頭変動幅に収まるような短期的な最適地下水利用計画の立案も必要であることを例示した。そして、短期間の地下水頭変動に対して適切な地下水管理を行うための管理地下水頭を提案した。 上記の地下水利用計画案に応じて、広域の地下水を適正に利用するために、管理が容易な地下水位に着目し、観測地下水頭が安全地下水頭の許容限度を超えたときに警報が発せられる地下水管理システムを提案した。
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