研究課題/領域番号 |
04650452
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小葉竹 重機 群馬大学, 工学部, 助教授 (00027260)
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研究分担者 |
清水 義彦 群馬大学, 工学部, 助手 (70178995)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 河川環境 / 温熱環境 / 微気象 |
研究概要 |
本研究は現地観測とその結果に基づく実用的シミュレーションモデルの開発という2本の柱からなる。現地観測は川幅300m程度の渡良瀬川と、川幅60〜80mの支川桐生川で行い、左右岸からそれぞれ200〜500mまでの間で気温、湿度、風速を計測した。得られた結果は次のようである。(1)夏期の日中では河川部と市街地の間で2〜3℃の差がある。冬期の夜間には河川部の方が市街地よりも1℃程度高くなり、明らかに河川の気候緩和効果が認められる。(2)気温低下の影響の及ぶ範囲は側方200m〜300mに及び、従来の知見と同じ程度である。ただし、風向によって異なり、川筋に平行な風の場合の方が影響の及ぶ範囲が広い。川筋に直角方向の風の場合には気温低下量が少なく、従って影響範囲も狭くなる。(3)曇天の場合には河川区間内外での気温差はあまりない。(4)風については常に河川部の方が強い。卓越風向は川筋方向で日中は南、夜間は北に変わる。これは山谷風に相当する。(5)水蒸気量については、当然河川区間内の方が高くなるが、その差が大きくなるのは、湿度が低く日射がある場合である。これは河川区間内の水面からの蒸発と植生による蒸散によるものである。以上は現地観測による成果であるが、つぎに現象のより基本的な構造を知るために、風洞を用いた実験も行った。幅約12cm、高さ8cm、長さ4mの金属四角パイプの中にドライアイスを詰めて、これを河道部とみなし、その両側に幅30cmの人工芝を敷いた発泡スチロールを置いて堤外地とみなした。冷却した場合としない場合を比較し、乱れの構造の変化を検討した。その結果、横断方向のレイノルズ応力は冷却によって顕著に抑制されることがわかった。以上の成果をもとに数値シミュレーションを行った。基礎式は二次元N-S式とエネルギー式で、乱流モデルとして最も簡単な混合距離モデルを用いた。水面幅による気温低下量の変化をシミュレートし、現地観測の結果を確かめた。
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