研究課題/領域番号 |
04650457
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
椎葉 充晴 京都大学, 工学部, 助教授 (90026352)
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研究分担者 |
立川 康人 京都大学, 工学部, 助手 (40227088)
堀 智晴 京都大学, 工学部, 助手 (20190225)
高棹 琢馬 京都大学, 工学部, 教授 (30025895)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 降雨セル / 台風 / 降雨予測 / メソβスケール / メソγスケール / 確率予測 / 降雨場 / 降率予測 / 確率モデル / レーダ雨量計 |
研究概要 |
河川流域規模の洪水流出現象を考える上で、メソβ、メソγスケールの雨域の時間的空間的変動をどのように把握するかは重要な問題である。本研究では、降雨セル、セルクラスタ、バンドの分離とセルの追跡・統計解析について検討を行なった。 レインバンドの変化過程を分析するため、観測範囲の大半が海洋上である沖縄レーダ雨量計のデータを収集した。降雨セルの変化過程を分析するには、数kmの解像度で降雨強度を観測する必要ばあるので、レーダ雨量計データの利用が望ましい。 降雨場の階層構造を分析するために、雨域成長曲線と接谷面解析手法を新たに提案した。雨域成長曲線は、降雨強度の極大点に着目し、極大点の降雨強度からの降雨強度差とその降雨強度差における極大点を含む雨域面積の平方根との関係を図示したものである。実際に観測された降雨場にこの手法を適用した結果、降雨場は、レインバンドに降雨セルが乗っている形でモデル化できることがわかった。レインバンドと降雨セルを接谷面解析によって求め、分離されたセルの移動速度、寿命を調査した。 台風時のレインバンドは、対数ラセンで表現されることが分っているので、これに対応した座標系を導入して、この座標系の上でレインバンドの移動特性を調査した。この結果、メソβスケールの雨域は、反時計回りに回転しながら、螺線にそって眼から離れる方向に移動することが分った。また、螺線内部では、メソβスケールの雨域は、始点・終点の移動より早く移動し、終点で一定時間で内部雨域が発生し、始点で雨域が消滅していることが分った。 メソγスケールの雨域の寿命、大きさの分布は、それぞれ、指数分布型、β分布型であることがわかった。メソγスケールの雨域(Mg)とメソβスケールの雨域(Mb)との相関関係について調査した結果、1)Mb内のMgの個数は、時間が変化してもほぼ一定であり、2)MgのMbからの距離の分布は、指数分布でモデル化でき、3)Mg発生時のMbからの距離の分布は、一様分布でモデル化でき、4)Mg発生時の眼からの距離の分布は、指数分布でモデル化できることがわかった。
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