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重水とストロンチウムをトレーサーとした土壌表面への塩類集積に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650471
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関国立環境研究所

研究代表者

大坪 国順  国立環境研究所, 地球環境研究センター・研究管理室 (20093205)

研究分担者 富所 五郎  信州大学, 工学部, 教授 (30021025)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワード重水 / 不飽和浸透 / 塩類集積
研究概要

今回の研究内容は四つに大別される。一つ目は、水分と溶質の上下方向の長期的な鉛直移動特性を十分な精度で実験的に明らかにすることである。水分の挙動は重水を、溶質の挙動はNaClをトレーサーとして追跡している。後者のトレーサーとしてSrCl_2を考えているが、その前に土壌に吸着しにくい塩化物の挙動を押さえることとした。現在、重水、Cl^-、Na^+の順に地表面下数十センチの深さに濃度のピークを持って下方に移動してきているが、流下速度、拡散係数を決めるためにはさらに一年以上の期間を要する。二つ目は、降雨の短期的浸透特性を明らかにすることである。冷水、温水をトレーサーとすることにより、一回の降雨でどの程度まで水が浸透するかを検討した。その結果、降雨の浸透する深さは土壌の間隔を降雨で飽和させたとして換算される浸潤厚さの2倍近くまで及ぶが、その深さは場所により大きな変動があること、さらに、浸透は降雨直後に起こり、その後はほとんど起こらないことが明らかとなった。三つ目は、土壌中の水分と溶質の挙動を支配する微気象因子と大気-土壌圏での水収支との関係を明らかにすることである。半乾燥地での水収支を対象とし、降雨量、気温、湿度の条件をいろいろ変えた実験を計画し、現在、2つの微気象条件の実験を終えた。微気象条件の違いにより、水分のフラックスの変化、土壌の乾燥化が認められた。この実験シリーズはさらに継続して、最終的には微気象因子と水収支の関係をパラメータ化する予定である。なお、二つ目と三つ目の実験データの収録には本補助金により購入したデータロガを用いた。四つ目は、土壌中の水分と溶質の挙動をシミュレートする数学モデルの開発である。現在までに、土壌中の水分量分布や浸透量の時間変化はシミュレートできるようになったが、重水の拡散特性や溶質の挙動をシミュレートできるまでには到っていない。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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