研究課題/領域番号 |
04650492
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
味埜 俊 東京大学, 工学部, 助教授 (60166098)
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研究分担者 |
松尾 友矩 東京大学, 工学部, 教授 (80010784)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ポリヒドロキシアルカノエイト / 嫌気好気法 / 生物学的リン除去 / 生物分解性プラスチック / リン蓄積微生物 / ポリヒドロキシアルカノエイト(PHA) / 生物分解性プラスティック / リン蓄積汚泥 |
研究概要 |
実験室内で培養した嫌気好気法汚泥および実処理場汚泥に対して各種の有機基質や工場排水を投与する回分実験を行った結果、以下の結論を得た。 1.リン蓄積汚泥は、酢酸、プロピオン酸、ピルビン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、ぶどう糖を有機基質として、嫌気条件下で生物分解性プラスチックであるPHAを生産する。 2.リン蓄積汚泥によるPHA蓄積量は嫌気より好気条件下のほうが大きい。 3.好気条件下のPHA生産において、ある空気供給量までは、空気供給量が増えるのに応じてPHA生産能力も向上する。しかし、それ以上空気供給を行ってもPHA生産能力は変わらない。その点が最適空気供給量といえる。今回の実験で行った1Lのリアクターに対しては4.5ml/minの空気供給量が最適であった。 4.空気供給を行うことにより初期汚泥乾燥重量の54%、最終汚泥乾燥重量の33%のPHAを生産することができたが、PHAの回収という観点からはさらに高レベルの蓄積が必要である。 5.最適空気供給量が存在するのはDOがほぼゼロの領域であるため、DOにより酸素供給のコントロールはできない。かわりにORPが制御指標となりうる可能性が示された。 6.高基質濃度ではPHA生産に阻害が生じた。基質濃度にも最適値がある。 7.実際の処理場汚泥はその汚泥ごとに特性が異なり、最適空気供給量、基質投与量、反応時間も異なる。また、実験室汚泥に比べPHA蓄積率は低い(汚泥乾燥重量の15%程度)。 8.製薬会社発酵工場排水はPHA生産の基質として十分利用可能である。
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