研究概要 |
本研究は、17世紀から20世紀にかけてインド以東の建築史がどのように体系付けられていったのかを、主要文献の収集・整理を通して明らかにしようというものであった。3年の研究期間を頂いたが、数百に及ぶ資料を収集・整理するのに手間取ってしまい、報告書の提出が2年も遅れることになった。 関係文献資料の収集作業は、ジェームス・ファーガソン、アレキサンダー・カニンガム、ア-ネスト・ハヴェルなどが自著の中で取り上げた参考文献を頼りに行った。また、第二次世界大戦中に村田治郎博士が中心となって編纂した「大東亜建築文献目録」をも参照したが、19世紀以前の、特にインド建築に関する文献資料は極端に少なく、あまり役立たなかった。このような初期調査から、本研究が目指す関係文献資料の多くが『アジア研究(Asiatik Research)』と『ベンガル王立アジア協会雑誌(Journal of Royal Asiatic SOciety of Bengal)』に発表されていることを知った。 これらの文献資料を集めて、読んで、そして筋道を付ける作業は、最初五里霧中の中を歩いているようであった。その大きな助けになったのは、マ-カム著『インド測量の記憶(Memoir of the Indian Surveys,1878)』であった。最終的に報告書の目次のようにまとめた。 報告書後半の文献目録は、地域や対象に分けず単に時間軸に並べた。このデータベースには、キーワードとリマークを入れてマッキントッシュのファイルメーカープロで作成しているので、希望者に複製を送付する。
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