研究課題/領域番号 |
04650591
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
芝田 隼次 関西大学, 工学部, 教授 (70067742)
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研究分担者 |
佐野 誠 関西大学, 工学部, 助手 (00170811)
西村 山治 関西大学, 工学部, 教授 (30067467)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 抽出剤 / 担持ポリマー / 含浸樹脂 / 希土類 / 分離 / 精製 |
研究概要 |
平成4年度には、抽出剤担持ポリマーの調製法、性質および希土類金属のバッチ吸着試験について検討した。本研究で示した調製法により抽出剤担持ポリマーの作成は可能である。抽出剤担持ポリマーに対する希土類金属の吸着機構は、PC-88Aの水素イオンと金属イオンとの交換反応で行われ、pHが高いときに吸着率は高い。吸着速度に関しては従来の陽イオン交換樹脂の吸着速度とほぼ同様である。 平成5年度には、軽希土類であるNdおよびSmの分離試験と重希土類であるTb、DyおよびHoの2成分系での分離試験をカラム法を用いて検討した。吸着工程では原子番号の小さい希土類が高純度で回収され、溶離工程では原子番号の大きい希土類が回収できる。吸着カラム内では、先に抽出剤担持ポリマーに吸着した原子番号の小さい希土類と供給液中の原子番号の大きい希土類との交換反応が生じ、カラムからは原子番号の小さい希土類のみが漏出してくる。抽出剤担持ポリマーを繰り返し20回程度吸着・溶離工程に使用しても、樹脂中のPC-88Aの溶出はごく微量である。ベッド高さやカラム径などを大きくすることにより分離性は向上する。通液速度は、速すぎると希土類金属の十分な交換反応が起こらないため分離性は悪くなる。溶離については、塩酸濃度が低い場合は吸着した希土類金属が徐々に溶離し、塩酸濃度が高い場合には溶離曲線がシャープに立ち上がり回収される希土類濃度は高い。吸着破過曲線および溶離曲線を図積分することにより、Ndは純度100%で70%以上の収率が得られ、Smは収率100%で80%以上の純度が得られることがわかった。
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