研究課題/領域番号 |
04650592
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 一関工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐野 茂 一関工業高等専門学校, 化学工学科, 助教授 (20042195)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 形状分離 / 粉体 / 粉砕 / 付着力 / 粒子形状 / 粒度分布測定 / 微粒子分級 / 粒子球状化 |
研究概要 |
粒子の微細化と共に粒子の球形化が強く求められている今日、従来の多くの方法による形状分離は、対象粒子径において300μm程度が下限であった。本研究に関しては、平成2年度の科研費交付により、吸引ドラム型形状分離機を開発し90μm粒子の細い球形粒子のみを選別分離することに成功した(国有特許、第1685319号、1992年)。ところがセラミックス原料粉末あるいは粉末治金用原料粉末および研摩材等では、更に微細な球形粒子の必要性が認められていた。本研究では前回と同じ方法である吸引ドラム型分離機を全面改良、製作し直し、およそ50μmの粒子の形状に基づく分離を目的とした。本装置の製作に当り、分離結果に最も影響を及ぼす細孔スクリーンの製作方法を検討し、従来のエッチング法(集積回路のパターン原版の製造に用いられている)のみでは不可能であった100μm以下の孔径をもつスクリーンの製作方法を、材料の面、製作方法に面から検討し、厚さ70μmで500×90^<mm>のベリリウム板に50μmの孔を27万個開けるのに成功した。これは繰り返し実験の成果をスクリーンの製作方法に還流し、改良を重ねる努力を行った成果であり、企業の努力に感謝したい。なおスクリーンについては改良の余地はあるものの、製作方法のもう少しの改良により理想的な孔径および孔の形状のスクリーンを作る技術を得たことになる。実験による分離結果は、球形粒子含有率が50%の試料の場合、1回の分離操作で10〜15%の球形粒子含有率の上昇が見られた。ニュートン効率は最大30%であり、この値は当初の目的を達している。以上の結果は、現段階では処理量が小さくて済む、工業用ダイヤモンド研摩材用粒子、粉末治金用レアメタル微細粒子等高価な原料粉末のためには十分対応できる。なお球形粒子含有率のさらなる上昇については、雰囲気の調整(静電気防止)および繰り返し分離操作で対応できる。
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