研究課題/領域番号 |
04650602
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堀田 善治 九州大学, 工学部, 助教授 (20173643)
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研究分担者 |
田 文懐 九州大学, 工学部, 助手 (50223631)
佐野 毅 九州大学, 工学部, 助手 (70037810)
根本 実 九州大学, 工学部, 教授 (90005265)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 相互拡散係数 / Ni-Al系 / 拡散対 / 分析電子顕微鏡 / X線マイクロアナライザー / エネルギー分散型X線分光器 / X線吸収補正 |
研究概要 |
材料の相変態や変形の解析には広い温度域にわたる拡散係数の値を知ることが必須である。X線検出器を備えた分析電子顕微鏡(AEM-EDS)は直径数nmの極微小領域の定量分析が可能で、従来のセクショ二ング法やX線マイクロアナライザー(EPMA)による分析法に比べて空間分解能が二桁ほど高いため、低温度域の拡散係数測定に適用できることになる。本研究では、この分析法を拡散係数測定に有効に活用できるようにするため、拡散対薄膜試料の作製法やX線吸収補正法に改良を加え、Ni-Al系において相互拡散係数の測定を行った。得られた成果を以下に要約する。 1.ブロック状の拡散熱処理試料から薄膜試料を作製する際、加工手順を変えたりメッキで拡散対試料を補強したりすることにより、薄膜化過程で発生し易い拡散対界面からの割れを高い確率で防ぐことができるようになった。 2.試料中での吸収が大きいAl特性X線の吸収補正に対し、申請者らはX線吸収差法に改良を加えることにより、吸収補正が分析箇所の膜厚測定なしで精度よく効率的に行うことができることを示した。 3.AEM-EDS法とEPMA法を用いて相互拡散係数を測定した結果、両者とも同様な値を得ることができた。このことから、空間分解能が低いためにEPMA法では測定できない低温度域の拡散係数もAEM-EDS法では測定できることが示された。 4.本実験で求めたNi-Al系相互拡散係数はJanssen(1973)の結果を除いて他の報告値と一致した。また、Ni中のAlの不純物拡散係数と一致したが、Ni中のNiの自己拡散係数に比べれば一桁ほど大きいことが分かった。
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