研究課題/領域番号 |
04650653
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
瀬尾 俊弘 愛媛大学, 工学部, 教務職員 (20158984)
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研究分担者 |
篠原 和充 愛媛大学, 工学部, 教授 (40036497)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 共晶合金 / 最小過冷原理 / 最小エントロピー生成 / 摂動法 / 晶出相間隔 / 局所平衡 |
研究概要 |
1.研究目的:共晶合金を一方向凝固させると周期的配列をした様々な晶出形態がみられる。これらの晶出形態のキャラクタリゼイションをMullins‐Sekerkaの摂動法を用いて調査した。 2.実験方法:用いた共晶合金Al基二元系で構成元素の純度はいずれも99.99at%で、科研費用で購入した高速昇温電気炉を用いて下記の組成になるように溶解した。即ち、Al‐17.3at%Cu、Al‐0.7at%Au、Al‐2.7at%Ni、Al‐5.3at%Ca、Al‐97.6at%Sn、Al‐12.2at%Si、そしてAl‐28.4at%Geである。これらの試料を一定の温度勾配(1400K/m〜2010K/m)下で凝固速度(0.277μm/s〜4.44μm/s)で一方向凝固させた。得られた試料の調査には光学顕微鏡、透過電子顕微鏡、走査電子顕微鏡を用いた。 3.研究成果:上記の共晶合金を一方向凝固させると様々な晶出形態が得られた、すなわち、Al‐17.3at%Cu、Al‐97.6at%Sn、Al-12.2at%Si、Al‐28.4at%Ge、においては層状形態になり、Al‐2.7at%Ni、においては棒状形態が得られ、Al‐5.3at%Ca、は層状と棒状の混合形態になり、そしてAl‐0.7at%Au、は球状形態が得られた。これらの晶出相間の平均間隔(λ)と凝固速度(V)の関係はJackson‐Huntの提唱する体拡散支配式λ^2V=一定、で整理できるがかなりのばらつきがある。Mullins‐Sekerkaの摂動法によると、固一液界面の安定性を支配する摂動の成長式は摂動の成長に寄与する濃度勾配に比例する項と摂動の成長を妨げる表面エネルギーの項とからなり、晶出物はそれぞれの成長条件下で上記の最適条件を満たす晶出形態をとる。層状形態の場合、層間隔のばらつきはAl‐17.3at%Cu、よりもAI‐12.2at%Si、で大きくその分布範囲は平均間隔の1.5倍程度であった。他の場合も物質拡散と熱流場においてかなりの形状変化をうけることがわかった。
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