研究課題/領域番号 |
04650656
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
間渕 博 大阪府立大学, 工学部, 講師 (70109883)
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研究分担者 |
津田 大 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80217322)
森井 賢二 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10101198)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 耐熱材料 / 複合材料 / 燃焼反応 / 金属間化合物 / セラミックス / TiAl |
研究概要 |
本研究は、次世代の新しい軽量耐熱材料を開発する目的で計画された。金属間化合物であるTiAlは現在、航空機用あるいは自動車用などの各種エンジン部材として期待され、その実用化も近いとされている。しかし、耐熱材料の候補材として挙げられる金属間化合物の多くは、常温での靭性および高温強度が必ずしも十分でなく、実用化するためにはこれら性質をさらに確保していく必要がある。このためには、金属間化合物を耐熱性のセラミックスなどで複合強化する方法がもっとも有効と考えられる。一方、金属間化合物やセラミックスの製造法の一つに燃焼反応を利用した合成法(自己燃焼法)がある。とくに最近、金属間化合物とセラミックスからなる複合組織材料の合成にこの方法が適用されて注目されている。そこで本研究では、マトリックスをTi粉末とAl粉末の燃焼反応で合成できる金属間化合物TiAlとし、さらにこの燃焼反応をセラミックスの構成元素である炭素粉末、ホウ素粉末、BN粉末およびB_4C粉末などの添加、あるいは窒素ガス下で行うことにより、各種セラミックス粒子を同時に合成してin-situ(その場)で複合材料化させることを試みた。この結果、TiAlをマトリックスにしてTi_2AlN、Ti_2AlC、TiB_2などが微細分散した複合材料を作製することに成功した。分散粒子(セラミックス)が50mol%生成する場合の反応式は次のとおりであった。6Ti+4Al+N_2(gas)→2TiAl+2Ti_2AlN、3Ti+2Al+C→TiAl+Ti_2AlC、2Ti+Al+2B→TiAl+TiB_2、8Ti+5Al+2BN→3TiAl+2Ti_2AlN+TiB_2、7Ti+4Al+B_4C→3TiAl+2TiB_2+Ti_2AlC。得られた複合材料は、いずれもTiAl単相材に比べて常温から高温まで2〜4倍の高い強度を示し、常温における破壊靭性値(K_<1C>)も著しく改善されていた。以上より、燃焼反応プロセスを利用して作制したセラミックス分散型TiAl基複合材料は、今後有望な耐熱材料として期待できると考えられた。
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