研究課題/領域番号 |
04650681
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 恵一 大阪大学, 工学部, 助教授 (50107140)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | カリクサレンイオノフォア / ナトリウムイオン / イオン感応性電界効果トランジスター / シリコーンゴム感応膜 / 高分散性 / 高性能 / 臨床分析 / イオンセンサー / シリコンゴム感応膜 / 高安定性 / 長寿命 |
研究概要 |
イオン感応性電界効果トランジスター(ISFET)は小型化可能なイオンセンサーであるが、イオン感応膜の安定性などの問題で、あまり高性能のものは得られておらず、特に、ニュートラルキャリヤ型ISFETでは高い実用性を有するものは皆無に近い。本研究では、カリクサレンイオノフォアを用いるイオン感応膜の設計を試み、高選択性、高性能のニュートラルキャリヤ型半導体イオンセンサーの構築を目指した。 実用的なナトリウムISFETを構築するために、感応膜材料として、従来より使用されている可塑化ポリ塩化ビニルではなく、接着性の優れたシリコーンゴムを採用することにした。しかしながら、カリクサレンイオノフォアのシリコーンゴムへの分散性は低く、まず、その分散性向上を図った。平成4年度の研究では、カリクサレンイオノフォアに非対称構造を導入し、カリクサレンイオノフォアのシリコーンゴム感応膜への分散性を改善した。平成5年度では、オリゴシロキサン残基を導入し、イオノフォアの分散性向上を図った。いずれにおいても、均一なカリクサレン/シリコーンゴム感応膜が得られ、電子顕微鏡観察などにより実証された。また、このイオン感応膜の膜インピーダンスは比較的小さく、高分散性を反映した。一方、従来より用いられているカリクサレンイオノフォアのシリコーンゴムへの分散性は乏しく、不均一な膜しか得られなかった。また、その膜のインピーダンスも大きく、ナトリウムISFETの電位安定性は低い。非対称構造またはオリゴシロキサン残基を有するカリクサレンイオノフォアを用いるナトリウムISFETは高イオン選択性で長寿命であり、高い実用性を有していることが判明した。臨床分析における実用性を検討するために、血液および尿中のナトリウム定量を試みたところ、極めて良好な結果が得られた。
|