研究課題/領域番号 |
04650701
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平尾 一之 京都大学, 工学部, 助教授 (90127126)
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研究分担者 |
田中 勝久 京都大学, 工学部, 助手 (80188292)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 赤外可視変換ガラス / コンピュータシミュレーション / 材料設計 / ホールバーニング / 光機能性 / 光記録密度 / 非輻射過程 / レーザ光 |
研究概要 |
今までになかった材料を新規に合成していくことは重要なことである。近年、スーパーコンピュータが並列処理機能をもてるようになったことで、その性能は著しく向上し、材料設計にコンピュータシミュレーションを用いて効率化をはかることは、ほぼ確実になってきている。 本年度は対象を光機能性材料として非常に有望なニューガラスを用い、コンピュータシミュレーションにより、光機能性を発現する組成探索を行なうことを目的としている。得られた成果は次の通りである。 1.長波長光を短波長光に変換する赤外-可視変換ガラスは、光ディスクの高密度化をはかる上で重要になると思われる。それは波長が半分になると読み取り面積が4倍となるので4倍の記録密度をもつことになるからである。これまで種々のガラスが試行錯誤的に作製され、その赤外可視変換効率を調べていくという研究がなされてきたが、その効率はきわめて悪かった。これは、入射赤外光が非輻射緩和するといった熱エネルギー変換をしてしまうからである。そこで非輻射緩和をしないような組成探索シミュレーションを行なった。その結果、酸化物<フッ化物<塩化物<臭化物<ヨウ化物の順で非輻射損失が少なくなることが分かった。そこで塩化物ガラスを作製すると、その変換効率は1%にも達する赤外-可視変換ガラスを作ることができた。 2.光ディスクの記録密度を上げるもう一つの方法は、波長多重性を利用して、データを読み取ることである。これをホールバーニングとよぶが、そのためには、蛍光線幅が広いことが必要である。そのために希上類イオンを種々のガラス組成の中へドープしたシミュレーションを行ない、アルカリホウ酸塩ガラスが最もその線幅が広いことが分かった。又、そのレーザー照射により室温でホールが形成されることも分かり、実用化への期待が大きくなっている。
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