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超強酸性層状粘土鉱物によるポルフィリンの合成

研究課題

研究課題/領域番号 04650754
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関名古屋大学

研究代表者

尾中 篤  名古屋大学, 工学部, 助手 (10144122)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード粘土鉱物 / 細孔空間 / 有機反応場 / ポルフィリン / モンモリロナイト / メソ孔
研究概要

本研究は、粘土鉱物特有のナノメートルオーダーの細孔空間を有機反応場として活用することによって、ナノメートルサイズの分子径を有する大環状複素環化合物であるポルフィリンの効率的な合成が可能となることを明らかにした.
メリ-テトラ置換ポルフィリンは、構成アルデヒドとピロールの4分子交互縮重合・環化、そして脱水素酸化過程を経て形成される.従来均一系酸である三弗化ホウ素やトリフルオロ酢酸を用いることにより、芳香族アルデヒドから対応するポルフィリンが合成されることがわかっていた.しかし、ポルフィリン化合物の生成の他に、非環状重合物が多量に生成し、これら副生成物から望みのポルフィリン化合物を純度良く単離するのに、多くの手間がかかる欠点があり、より簡便で効率的な合成法の確立が望まれていた.本研究では、粘土鉱物モンモリロナイトの中で、K10と名付けられた粘土が、強い酸性と、30-50A^^。のメソ孔を多くもつ鉱物であることに着目し、これを限定された有機反応場として利用すれば、分子モデル計算よりオリゴマーから分子内閉環する過程が有利となり、目的とするポルフィリン環の形成が容易になると予想し、検討を進めた結果、従来法に匹敵する収率でメソ-テトラアリールポルフィリンが生成することを見い出した.本法では、副生成物が粘土鉱物に選択的に吸着され、目的のポルフィリン化合物の単離が格段に容易となる点が大きな特徴である.
メリ-テトラアリールポルフィリンは、有機材料としてその物性に大きな興味が持たれており、本法によって、簡便にしかも純度良く合成されることによって、新たな物性が見い出されるものと期待される。また、限定された反応場で有機反応を高度に制御する研究も、今後更なる発展が期待される。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Makoto Onaka,Tomotaka Shinoda,Yusuke Izumi,Ernest Nolen: "Clay-Mediated meso-Tetraarylporphyrin Synthesis" Tetrahedron Letters. 34. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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