研究概要 |
塩化銅(II)をカラムクロマト用中性アルミナに担持すると,フリーデル・クラフツ触媒としての活性が著しく増大した。塩化ベンジルによるベンジルのベンジル化は塩化銅を用いても殆ど進行しない。ところが,アルミナ担持塩化銅を触媒として用いると,芳香族炭化水素のベンジル化は温和な条件で容易に進行した。本触媒は濾過するだけで容易に回収でき,活性の低下なしに再生,再使用できる。また,シリカゲル担持塩化亜鉛についても検討した。シリカゲル担持塩化亜鉛はアルミナ担持塩化銅よりも活性が高く,ベンジルアルキル化反応は温和な条件で高選択的に進行した。例えば,ポリメチルベンゼンと塩化ベンジルの反応では対応するモノベンジル化体が高収率で得られた。芳香族炭化水素とビス(クロロメチル)ベンゼンとの反応では対応するジベンジルベンゼンが高収率,高選択的に得られた。例えば,ジフェニルメタンとの反応ではビス(4-ベンジルフェニル)-P-キシレンが高選択的に得られた。シリカゲル担持塩化亜鉛もアルミナ担持塩化銅と同様に再生,再使用出来る。
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