研究課題/領域番号 |
04650792
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石川 優 山形大学, 工学部, 助教授 (30007190)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 高じん性 / 分子設計 / 架橋間分子量 / アダクト / バルクな力学特性 |
研究概要 |
優れた耐熱性を有する高性能高分子材料の信頼性を保持するのに必要な力学特性はいずれも分子鎖の一次構造に依存するモビリィティ、あるいは絡み合いのような分子間の相互作用に大きく影響される。耐熱性を付与するためには分子鎖に剛直な分子を導入することによりモビリィテイを制御、あるいは強固な架橋の導入が従来試みられてきたが、それは材料の剛性に必要以上の増加、あるいは分子鎖に局所的に過大な応力をもたらし、一般にそれはガラスのように脆くて(じん性の低い)高分子材料となる。このような破壊の〓高分子鎖の局所的な不均一によるので、架橋構造を持つ高分子材料では架橋間の分子量の分布がその強度に大きく影響する。本研究では異なった混合割合で合成されたトリエチレンテトラミンとビスフェノールA型エポキシ樹脂のアダクトを架橋劑としてもちいて架橋間の分子量がじん性に及ぼす効果、及びそのバルクな力学特性を評価することによってじん性の簡便な評価方法を検討した。 種々の混合割合で合成されたトリエチレンテトラミンとビスフェノールA型エポキシ樹脂のアダクトとトリエチレンテトラミン及びDDSを架橋劑として用いてエポキシ樹脂の架橋試料を製作した。各種混合割合で製作されたアダクトの粘度はかなりの高粘度であった。赤外分光によりこのアダクトの化学構造の検討した。高粘度のアダクトのエポキシ樹脂との混合には困難がもとない、現時点では一軸引っ張り試験による弾性率、降伏応力の測定、三点曲げ試験による変形及び破壊機構のじん性は発現機構の解析に必要な試料を得ることは出来なった。トリエチレンテトラミン及びDDSで硬化したエポキシと分子量を調整したアダクトとのじん性の比較を行うためにはアダクトの作成に関するさらに詳細な検討が必要である。レーザータイプの測長器を用いたバルクな力学特性試料の検討は従来のひずみゲージによる方式よりじん性の評価に直接関係する大変形で非線形な変形領域での測定が可能であることが、種々の高分子材料について確認することが出来、じん性の簡便な評価に有効であることが確認出来た。
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